ドナルド・トランプ氏がヒスパニック系からの支持を受ける訳

 共和党の大統領候補争いでトップに立つドナルド・トランプ氏が “口撃の対象” としてきたヒスパニック系からも支持を受けていることを毎日新聞が驚きを持って伝えています。

 なぜ、トランプ氏がヒスパニック系からも支持を取り付けているのでしょうか。

 

 米大統領選に向けた共和党ネバダ州党員集会で、不動産王ドナルド・トランプ氏(69)が圧勝した。「口撃」の標的にしてきたヒスパニック(中南米系住民)からも高い支持を受けたことで、勢いを加速させている。

 ネバダ州の共和党・党員集会に参加した白人の割合は 85% と NBC は出口調査で報じています。その中でトランプ氏を支持したのは 47%。トランプ氏のネバダ州の得票率である 45.9% とほぼ変わらない数値を記録しています。

 では、トランプ氏からの “口撃対象” となっていたヒスパニック系の動向はどうだったのかと言いますと、45% がトランプ氏を支持したと NBC は出口調査で伝えています。

 (ネバダ州の)党員に対する割合が 8% とさほど高くはないのですが、トランプ氏を応援するのは特定の支持層だけではないことの証明と言えるでしょう。ここでポイントとなるのは「なぜ、“口撃の対象” になっているヒスパニック系がトランプ支持に回っているのか」です。

 

 理由はシンプルなもので、合法的なヒスパニック系の移民が(ヒスパニック系の)不法移民によるネガティブなイメージに迷惑しているからです。

 アメリカ政府が求める要件を満たし、アメリカ社会に貢献している移民からすれば、法律を堂々と破るような人物と同一視されることほど迷惑な存在はありません。そのような人物を厳しく取り締まると宣言するトランプ氏に対して、法に基づきアメリカに移民した人々からの一定の支持が集まることは当然でしょう。

 

 

 日本の左派メディアは公務員が起こした不祥事を組織全体の問題としてバッシングすることが大好きです。これは1人の不法移民が起こした問題を移民全体の問題としてバッシングしていることと同じなのですが、日本の “リベラル” がそのことを理解していないことは致命的です。

 当然、真面目に働く移民は不法移民への取り締まり強化を希望しますし、同様にほとんどの公務員も不祥事を起こした公務員に対して厳しい処分を要望するでしょう。

 悪事を働く人物たちの仲間と見なされることはほとんどの人にとっては耐え難いことです。また、ネガティブな印象が広まると、自らに対する風当たりも強まることになり、損得勘定をしてもマイナスになることが目に見えているからです。

 

 法を平然と犯すような人物に味方するのは彼らの立場を使って人権ビジネスを営んでいる活動家ぐらいです。

 日本でも「収容施設に収監された不法滞在の外国人が食事内容に不満を持ちハンストを実行した」とニュースで報じられましたが、これほど日本が侮辱されたケースも珍しいでしょう。

 本来は日本にいる資格のない外国人が「収容施設での食事を改善しろ」と堂々と主張しているのですから、「ふざけるな」という意見が世間一般に蔓延する要因になります。当然、外国人は横柄な態度を取る人物が多いということにつながり、在日外国人との間に壁を作る人も出てくるはずです。

 それに対して、「悪いのは日本の文化・習慣、日本人の価値観だ」と主張する人権団体は日本国内からは相手にされないでしょう。ポリティカル・コレクトネスを旗印にキレイゴトを言い続けた結果、犯罪者を取り締まれなくなったのであれば、元も子もありません。

 トランプ氏に支持が集まる理由は取り締まりを行わなければならない事案が『人権』の名の下で野放しにされている現状があるからなのではないでしょうか。