「トランプを降ろせ」と主張するメディアは末期段階

 アメリカ大統領選で共和党候補としてトップをひた走るドナルド・トランプ氏に対し、欧米の一部メディアがなりふり構わずトランプバッシングを始めたことを読売新聞が報じています。

 1人1票の平等選挙を否定するこのような意見を掲載することはメディアとして致命的と言えるものでしょう。

 

 ワシントン・ポストは25日付の社説で、トランプ氏が指名獲得することへの強い危機感を示し、選挙戦での一連の暴言を批判。序盤戦最大のヤマ場となるスーパーチューズデーを前に、指名阻止のため共和党は「やるべきことをすべてやる時だ」と主張した。

 英誌エコノミストは「彼をクビにする時だ」と題する記事を掲載。トランプ氏の大統領就任は「考えるだけでも恐ろしく、止めなくてはならない」として、指名獲得を阻止するため、ルビオ氏以外の候補の即時撤退を呼びかけた。

 メディアが感情論を振りかざし始めたら、もう終わりです。「なぜ、トランプがダメなのか」を政策論で訴えることがメディアには求められているからに他なりません。

 読者に中立的な立場から、事実を提示してきたことがメディアが培って来た強みのはずです。

 ワシントン・ポストやエコノミスト誌がやっていることはメディア本来の強みとは真逆のものです。むしろ、なぜ彼らは “本来の強み” を使わないのかが不思議でなりません。

 

 これについては、「使いたくても使えない」ことが事実でしょう。彼らはポリティカル・コレクトネスにだけ執着しており、有権者の権利が侵害されていることにあまりに無頓着なことが根底にあります。

 不法移民に配慮を示すということに対し、合法的に移民した人々は不満を溜め込むことになります。“正直者がバカを見る” 典型例のような状況であっても、「(合法移民は)泣き寝入りをしろ」とワシントン・ポストやエコノミストは主張するのでしょうか。

 合法移民で市民権を獲得している人々には選挙権がありますから、選挙で自らの意志を示します。当然、トランプ氏の『不法移民への対応策』を支持することも可能です。

 彼らに与えられた “トランプ氏を支持する” という権利をメディアが「剥奪せよ」と主張するのはメディアからの民主主義に対する挑戦と言えるでしょう。

 

 このような論説がメディアから出てきたことに違和感を覚える人もいるでしょうが、メディアには「自分たちが正義」と信じて止まない活動家が多数存在することを忘れてはなりません。

 そういった差別主義者は「自分たちこそ、正義の味方」と名乗り、近づいて来るため、距離をとることが肝心だと思われます。