リオ五輪男子サッカーの組み合わせが決定 最大の敵は “ジカ熱” か
リオ五輪の男子サッカー組み合わせ抽選が行われ、日本代表はグループBに入ったことが発表されました。
なお、対戦日程と会場は以下のとおりです。
現地日時 | 対戦相手国 | 会場 |
---|---|---|
8月4日 | ナイジェリア | マナウス |
8月7日 | コロンビア | マナウス |
8月10日 | スウェーデン | サルバドル |
ナイジェリア(アフリカ王者)、コロンビア(南米3位)、スウェーデン(ヨーロッパ王者)の順で対戦することが確定しました。
オリンピックでは協会側は選手を強制招集する権限はありません。しかし、有力選手の所属チームと良好な関係を保てている協会ほどオーバーエイジ枠などでチームの底上げが行われるということがあることには注意が必要です。
とは言え、どのチームも出場資格を得た段階から純粋に上乗せが見込める保証はないことが現実です。
コロンビアはコパ・アメリカ・センテナリオを戦いますし、スウェーデンはユーロ2016を戦います。フル代表の大会に招集された選手をリオ五輪にも招集することは選手の所属クラブが難色を示すことが予想されます。
ちなみに、スウェーデンは “サボらない勤勉なチーム” として U-21 欧州選手権を制したのですが、チームの主力が1992年生まれで、リオ五輪の出場資格を持つ先発メンバーは4人ほどしかないという根本的な問題を抱えています。
また、ナイジェリアもマンチェスター・シティで活躍するイヘア・ナチョ選手が出場資格を有していますが、招集に応じるかは不透明ですし、アフリカチームのお約束でもある協会とのイザコザがいつ生じても不思議ではない状況でもあります。
つまり、ヨーロッパ主要国のリーグ戦が閉幕するまでは各チームの戦力分析すら難しいことが現状です。オーバーエイジ枠で起用する選手によって、チームの根幹やコンセプトそのものが激変することが十分にあり得ることが理由です。
ピッチ内での対戦相手国は決定しましたが、日本代表、応援に駆けつけるファン、およびマスコミはピッチ外で『ジカ熱』とも戦わなければなりません。
蚊を媒介元とする『ジカ熱』は気温の高いマナウスなどでは1年を通して感染するリスクがあります。渡航自粛要請が出ていても、現地を訪れるファンはいると思われます。その際は虫除けスプレーを利用などの対策を行い、感染が疑われる場合は医療機関を受診するなどのマナーが求められるでしょう。
取材で現地を訪れるメディア関係者は視聴者や読者への注意喚起を伝える立場にある訳ですから、自らが感染するリスクを極力低くする万全の対策が不可欠であると言えるのではないでしょうか。