「報道の自由度」ランキング、フリーダムハウス版と国境なき記者団版に大きな開き

 アメリカに本部を置く国際NGO組織であるフリーダム・ハウスが『報道の自由度』ランキング2016年版を公表しました。

画像:フリーダム・ハウスによる報道の自由度ランキング2016

 先日、“国境なき記者団” は「日本には報道の自由がない」と主張するランキングを発表していましたが、フリーダム・ハウスでは「問題なし」を意味する FREE というカテゴリとなっています。

 どちらの調査内容が正しいと言えるのでしょうか。

 

 まずは、それぞれの組織が算出したランキングとポイントを比較してみることにしましょう。

表1:『報道の自由度』ランキングの比較
 FreedomHouse国境なき記者団
RkPtsRkPts
ドイツ 25 20 16 14.80
アメリカ 28 21 41 22.49
イギリス 41 25 38 21.70
日本 44 26 72 28.67
フランス 51 28 45 23.83
韓国 66 33 70 28.58
香港 * 76 39 69 28.50
中国 186 87 176 80.96

 

 どちらのランキングでもドイツが良いスコア(0が最高)、中国が悪いスコア(100が最低)となっています。算出方法に違いがあるとは言え、世間一般に浸透しているイメージと合致するものがあると言えるでしょう。

 ところが、日本のランキングが大きく異なっているのです。

 『フリーダム・ハウス版』では日本は問題ないと判定されたフランスより上位にランクインし、“報道の自由は侵害されていない” という位置づけです。しかし、『国境なき記者団版』では香港・韓国より下のランキングで、“報道の自由に問題あり” という立ち位置となっています。

 

 共産党政府に批判的な書物を扱った書店関係者が忽然と姿を消す香港や、大統領の疑惑記事を書いた記者が訴追され出国停止が科される韓国よりも日本には “報道の自由” がないと言うのでしょうか。

 もし仮にそうだとすれば、日本外国特派員協会(FCCJ)を牛耳るフリー記者デービッド・マクニールは既に行方不明になっているでしょう。また、タイムズ紙の特派員リチャード・ロイド・パリーについては侮辱罪で告訴・収監され、涙ながらに自らの非を認め、当局による情状酌量を訴え出ている事態となっているはずです。

 ですが、実際にはそういったことはなく、彼らのイデオロギーを前面に押し出した記事を出し続けていることができているのです。この状況を「報道の自由が脅かされている」と主張するのはパフォーマンスと言わざるを得ません。

 

 日本で “報道の自由” が脅かされているのは、彼らのような活動家の主張と相反する考えを持った人々の方でしょう。なぜなら、FCCJに流れ着いたフリー記者は「報道の自由が脅かされている」と主張する一方で、自らが執筆した記事に寄せられた批判は抑え込もうとしているからです。

 ジャーナリストを名乗るのであれば、批判に対しては言論で戦うべきであり、スラップ訴訟など裁判を起こす時点で言論人としては負けです。

 “報道の自由” を損なわさせている元凶はジャーナリストとしての仕事が満足にできない一部の活動家であると言えるのではないでしょうか。