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東京五輪時の神宮球場借用問題でプロとアマの垣根が消え、交流が進んで欲しい

 東京オリンピックの組織委員会から打診のあった「神宮球場の借用」について、プロ野球実行委員会が提案を拒否したことをサンケイスポーツが伝えています。

 施設稼働率が9割を越える野球場を資材置き場などの用地として7ヶ月もの間、利用中止を要請することはあまりに非常識すぎる提案だと言わざるを得ない内容です。

 

 神宮問題をめぐり、五輪組織委はこれまで、球場を資材置き場やボランティアの待機用プレハブの設置などを理由に5-11月までの約7カ月間の借用を求めている。これに対し、プロ野球側は今年4月19日、ヤクルトが神宮球場での試合の多くが開催できなくなるとして、組織委の武藤事務総長に期間短縮を要望した。

 

 その後、球場を管理する明治神宮外苑とヤクルト、東京六大学、東都大学両連盟、東京都高野連の4団体も受け入れられない意向を表明。神宮球場はプロとアマを含め、年間400試合以上をこなす過密なスケジュールで運営しており、『7カ月案はNO』の立場を示した。

 

 神宮球場ですが、プロ野球・ヤクルトの他に大学野球や高校野球など複数のカテゴリーで利用されているという特徴があります。

  • 5月:東京六大学・東都大学リーグ戦、プロ野球
  • 6月:全日本大学選手権、プロ野球
  • 7月:高校野球(東京大会)、プロ野球
  • 8月:リトルシニア大会、プロ野球
  • 9月:東京六大学・東都大学リーグ戦、プロ野球
  • 10月:東京六大学・東都大学リーグ戦、プロ野球
  • 11月:明治神宮大会、東京六大学新人戦・東都大学入替戦

 プロ野球の視点で見れば、稼ぎ時であるゴールデンウィークや夏休みを含め、クライマックスシリーズも利用できないこととなります。

 同様にアマチュア野球も大きな影響を被ることとなります。大学野球は春季リーグ戦と秋季リーグ戦の会場が使えなくなり、高校野球も夏と秋の東京地区大会や各地方の優勝校が覇権を争う明治神宮大会が開催できなくなるからです。

 

 (神宮球場の)使用中止を求める理由が「野球・ソフトボール競技の大会会場として利用するため」であれば、まだ理解は示されてたでしょう。

 ですが、資材置き場やボランティアの待機場所として利用するとなれば、反発を招いて当然です。スタジアムがコンサートなどで利用したことが原因で “芝生が痛む” という問題が世界各地で起きています。こういった点についても、どう保証するのかを説明しておく必要は存在します。

 野球界はプロとアマの関係はあまり芳しくない時代が続いてきましたが、球場を身勝手な理由で借用しようとする “共通の敵” が出現した訳ですから、団結して立ち向かうべきでしょう。この一件をきっかけに野球界の将来像をプロとアマの両者が真剣に考える時期に来ていると思われます。

 

 一方のオリンピック・パラリンピック組織委員会ですが、交渉が長引くことはマイナスのイメージが強くなるだけです。そのため、保証金を提示することで早急に(神宮球場借用の)合意を取り付ける必要があります。

 保証金の資金は都知事が “知事外交” とやらで散財している都の資金から出せば良いのです。億単位の支出ができるのですから、神宮を借り上げる資金程度は簡単に捻出することができるでしょう。

 ダーティーな都知事のイメージをアップさせるには都が抱える問題を解決することで示すしか方法はないと言えるのではないでしょうか。