テレビ朝日(報道ステーション)と民進党には “ブラック企業” を追求する資格はない

 21日にテレビ朝日『報道ステーション』で行われた参院選に向けた党首討論の収録で、予定終了時間をオーバーしたことに安倍首相が苦言を呈したと時事通信が報じています。

 安倍首相の姿勢を民進党・岡田代表が批判したとのことですが、マズい対応をしたのはテレビ朝日であり、民進党の方です。このことに気づかないことは致命傷と言えるでしょう。

 

 問題となった場面での時系列は以下のものでした。

  • 収録終了時間間際に司会者が「この後もやりたい」と再出演を要請
  • 安倍首相は「菅政権(民主党)時代は4回だったが、今回は5回+ネットで行っており、回数は多い」と否定的な見解を示す
  • 終了予定時刻を過ぎたにもかかわらず、司会者が民進党・岡田代表に発言を促す
  • 岡田代表は「最後の2週間に党首討論がないのは異常」と司会者に同調
  • 安倍首相は自身のスケジュールを理由に抗議
  • 番組後、岡田代表は記者団に安倍首相の姿勢を批判

 

 予定時間を過ぎたにもかかわらず、収録を続行しようとした報道ステーションの姿勢が1番の問題と言えるでしょう。この現実から目を背け、安倍首相の対応を問題視する姿勢は論外です。

 また、この件に便乗しようとした民進党・岡田代表もセンスのなさを露呈してしまっています。

 

 民進党や朝日新聞系列のテレビ朝日はサービス残業など労働環境問題で “ブラック企業” を批判する立場を鮮明にしています。しかし、今回の騒動では自分たちがブラック企業と同じことをやっているのです。

 終了予定時刻を過ぎているのに、相手の都合を無視し、自分たちの利益となることを無償で強いる。

 サービス残業と同じ構図がテレビ朝日・報道ステーションの収録現場で起きているのですが、気づかなかったのでしょうか。「首相という公人中の公人なのだから問題ない」という論理は通用しません。

 自分たちは横柄な振る舞いを行い、他人が同じ振る舞いをしようものなら、バッシングする。このような姿勢は世間一般から忌み嫌われるものの1つでしょう。

 『ブラック企業の論理』で活動しているメディアが “ブラック企業” と企業を名指し批判する報道を行っているのですから、「まずは自己批判をすべき」と今後はネット上で批判の声が出てくることになるのではないでしょうか。

 

 テレビ朝日にせよ、民進党にせよ、彼らは「超VIPのスケジュールに穴を空けるとどのぐらいの損失が生じるか」を理解していないことが今回の問題を起こした大きな原因だと思われます。

 実際にどのぐらいの金額が無駄になるのかを痛感させるために、実際に損害賠償を請求してみることも1つの選択肢です。日頃から「税金の無駄遣い」を問題視する勢力が自らの身勝手さが原因で税金の使用に無駄生じる恐れがあることを自覚させることも政権・与党の役割と言えるでしょう。

 政府の姿勢に反発することしか能のないメディアや野党を持ち上げる必要はありません。問題点を指摘することが許されないのであれば、劣化の一途をたどるだけなのです。そのような勢力・界隈は支援するだけ無駄であることを誰もが自覚する必要があると言えるのではないでしょうか。