韓国系アメリカ人の水原希子さん、天安門を侮辱する画像を “いいね!” して謝罪に追い込まれたってさ

 「これだけは絶対にやるな」という行為や発言が世界には多数存在します。一般人では大事にならなくても、知名度があったりすると大炎上することがよくあります。

 モデルや女優として活躍する水原希子さんが中国を侮辱するSNSの投稿に賛同したとして、中国人ユーザーの怒りを買い、謝罪する事態に追い込まれるということが起きたとのことです。

 

 問題の発端とされる画像はこちら。

画像:F***, 天安門&水原希子のいいね!

 中国・北京にある天安門に中指を立てるというもの。中指を立てるサインは欧米で相手を最大限に侮辱するものとして知られており、投稿者は中国(やその指導部)を侮辱するものがあったと第三者は受け取ることが普通です。

 投稿された画像に対し、水原さんは『いいね!』を自身のアカウントから送っています。当然、いいね!(Like)なのですから、投稿内容に賛同したと受け取られるでしょう。

 

 もちろん、多様な意見が認められるべき民主主義では中国政府の姿勢に賛同することも批判することも自由です。しかし、ビジネスと政治は切り離しておくべきことです。

 どの国においても、「これだけは絶対にやるな」というタブーが存在します。

 

 それは外国人であっても適用されることであり、「知らなかった」では済まないケースもあります。日本では “天皇・皇室への侮辱” であり、中国では “天安門や台湾の帰属問題” が例としてあげられます。イスラム圏では “コーラン、モスクへの侮辱” が該当するでしょう。

 大多数のビジネスでは上記で例時したタブーに触れる、または意見表明する必要性はないはずです。商品を売り込む際に、当該市場を構成する多数派を敵に回す理由など存在しないからです。

 例えば、自動車や家電製品を販売する際に政治的主張を掲げる必要はありません。性能面やブランドを売り込むことが優先事項であり、政権とは「近づきすぎず、遠ざかりすぎず」の距離感が求められているためです。

 

 では、水原さんが謝罪、釈明動画を公開した理由は何か。それは中国・芸能市場でも活動しているからです。映画『高台家の人々』で上海映画祭に参加したことを本人がツイッターで報告しています。

画像:水原希子さんによる宣伝ツイート

 日本とは異なり、中国では映画・ドラマは当局からの検閲に通過しなければ公開することができません。公開直前に中国当局から「公開は認められない」と言われれば、公開できなくなるのです。

 天安門広場に中指を立てた画像に賛同した女優が出演している映画の流通を許可するでしょうか。

 市場から締め出されるリスクを懸念した所属事務所が大急ぎで謝罪動画を作成し、事態を沈静化させることに奔走したのでしょう。政治的主張をするのであれば、筋を通す必要があります。釈明するほど、格好の悪いことはありません。

 

 韓国系アメリカ人女性による政治的な発言による “とばっちり” を受けるのは迷惑なことです。ブランドの広告塔として水原さんを起用している企業もあるでしょうが、契約内容を見直さざるを得ない状況にあると言えるのではないでしょうか。

 アメリカ風の価値観を「日本の芸能人」という肩書きで発信されることは迷惑なことです。

 政治的主張をしたいのであれば、韓国系アメリカ人、オードリー・キコ・ダニエルの意見として主張すべきです。水原さんが日本人と見られることは日本に対する大きな風評被害なのです。そのことを本人の所属事務所ももっと自覚しなければなりません。