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高校野球・明徳 対 境で誤審、問題なしと強弁する運営側の姿勢は問題だ

 夏の高校野球2回戦、明徳義塾(高知)対境(鳥取)の一戦で誤審が発生しました。

 8回裏で明徳義塾が 6-2 とリードし、試合の行方がほぼ決まりかけており、勝敗に与えた影響は限定的だったことはせめてもの救いと言えるでしょう。しかし、該当のジャッジを誤審と認められない運営側の姿勢は非常に問題です。

 

 問題となったプレーは8回の裏、明徳義塾の攻撃中に発生しました。

 1死2、3塁の状況で打者がショートゴロを打ち、3塁走者が飛び出したため、ランダウンプレー(挟殺プレー)が発生します。その結果、3塁上に明徳義塾の三塁走者(西村選手)と二塁走者(西浦選手)がいる状況となりました。

 

 2人の走者が1つのベース上にいる今回のようなケースでは三塁走者(西村選手)にベースの専有権があるため、西村選手はタッチをされてもセーフと判定されます。境の三塁手・渡辺選手も理解しており、先に二塁走者(西浦選手)にタッチ。その後、三塁走者(西村選手)にタッチをしました。

 三塁の塁審は二塁走者の西浦選手にアウトを宣告。ここまではプレーやジャッジには問題はなく、批判の声は出ていません。

 

 しかし、明徳の三塁走者・西村選手は勘違いから「自分はアウト」と思い込み、3塁ベースを離れます。この三本間で渡辺選手(境)が走者の西村選手(明徳義塾)にタッチしていたことが認められず、本塁生還が認められ、明徳の得点となったのです。

画像:「タッチはしていない」と見なされたプレー

 このプレーに対し、運営側は次のようにコメントしています。

 日野高審判副委員長は試合後、「ベース上で2人の走者が重なった時、優先権は三塁走者にある。この試合では、三塁走者へのタッグ行為(タッチ行為)はあったが、タッグ(タッチ)はできていなかった。本塁生還は認められる。審判が目視で見ているが、ビデオでの判定はしていない」と説明した。

 映像にも残っているようにタッチ行為は存在し、できています。これをノータッチ(=タッチできていない)と突っ撥ねることは無理があると言えるでしょう。

 

 もし、タッチプレーそのものを見ていないのであれば、審判としての力量に問題があります。ですが、三塁塁審の立ち位置からだと、渡辺選手(境)の身体で西村選手(明徳義塾)が死角に入っていた可能性はあります。

 しかし、そのような事態を防ぐために基本的に4人の審判が試合を担当しているのです。ホームプレート・アンパイア(主審)の位置からは見ることはできたはずですが、何を見ていたのでしょう。

 少なくとも、この試合の審判団に今後の試合を担当させるべきではありません。誤審で高校生活最後の試合になるのはあまりに悲劇的だからです。

 “教育目的” を掲げるのであれば、ミスを犯した場合の模範的対応を率先して実行しなければなりません。間違いだと指摘されたとしても、「あれはミスではない」と開き直ることが高野連の方針なのでしょうか。だとすれば、高野連は反面教師としてぐらいしか価値はなさそうです。