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不発弾処理費は沖縄振興予算から天引きする形にすべき

社会

 「不発弾が発見され、処理のために該当地域への立ち入りが一時制限される」というニュースを目にすることがあります。朝日新聞によりますと、その処理費を誰が負担するのかということに対し、裁判にまで発展しているケースが存在するとのことです。

 

 戦時中に投下され、私有地から見つかった不発弾。撤去時の防護壁や警備の費用を払うのは国か、自治体か、それとも土地所有者か――。大阪市から負担を求められた所有者が、支払いを不服として裁判を起こしている。「戦争の遺物」ながら責任の所在を明確に定めた法律はなく、自治体ごとに対応が分かれているのが現状だ。

 

 不発弾が見つかるケースのほとんどが建築などで土地を掘り起こした際に偶然発見されたというパターンです。「地中にあるものは土地の所有者のもの」という民法の規定が存在するために、撤去費用は土地の所有者に請求される場合がほとんどと言えるでしょう。

 しかし、不発弾はアメリカ軍が空襲で落としたものなのですから、“負の遺産” を除去するために必要な費用を(何の非を持たない)今の土地所有者に求めるのは酷な話です。

 

 費用を負担すべき対象はアメリカ軍なのですが、支払いを渋ることが予想されます。

 「撤去の対象となった不発弾はアメリカ軍によって落とされた」と証明できれば、費用負担に応じるでしょう。ですが、そのためには手間と時間を要することになり、仮にプロセスが確立したとしても、“誰か” が一時的に立て替えを行う必要が生じます。

 不発弾処理費の負担問題に対する現実的な解決策の1つは「年間3000億円を超える沖縄振興予算から(全国で発見される)不発弾撤去費用を天引きする」というものでしょう。

 『振興予算』という名目上、沖縄だけが自由に使える “裏金” が多額に振り込まれるのは異様なことです。「沖縄が戦場になったことへの配慮だ」というロジックを使っているのですから、「不発弾が発見された場所も戦場だった」と言えるはずです。

 つまり、沖縄振興予算から全国で発見された不発弾の撤去に要した費用を負担する理由となるのです。「戦争の悲惨さ」を訴える沖縄の人々が “悲惨さ” を招く要因の1つである不発弾の撤去費用を振興予算から割り当てることに反対することなど考えられないことです。

 

 在日米軍に支払われている「思いやり予算」に含めるべきという意見もあるでしょう。しかし、こちらはアメリカ軍の駐留に要する予算であり、実際に処理をする自衛隊の予算とは関連性がありません。

 国費で負担するのであれば、「不発弾が国土に放置したままの状況は国防の観点から問題がある」という理由で防衛費に含めることが望ましいと思われます。

 ただ、この方法ですと防衛費が膨らむことになり、「防衛費の増加=戦前回帰」とのレッテル貼りをするメディアが批判を強めることになるでしょう。批判するのであれば、より効果的と考える解決案を提示する必要があるのではないでしょうか。