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二重国籍疑惑に端を発した経歴詐称騒動が降りかかった蓮舫氏はどう対処すべきだったのか

 八幡和郎氏が『アゴラ』に投稿した記事がきっかけとなり、民進党の蓮舫代表代行が二重国籍状態ではないかという疑惑が沸き起こりました。

 蓮舫氏サイドがこの問題への対処を誤ったことは明らかです。どのように対処することが適切だったのかを考察してみることにしましょう。

 

 まずは問題が大きくなった流れについてです。

  1. 八幡氏が「蓮舫氏が二重国籍状態の疑いがあること」を指摘
  2. 仮に二重国籍であると、蓮舫氏が公表している経歴と矛盾する
    → 経歴詐称疑惑が浮上
  3. 蓮舫氏自身の国籍に対する説明が二転三転する
    → 「虚偽の説明をした」との批判も出る

 

 問題の火種は八幡氏が「蓮舫氏がどの時点で台湾籍(=中華民国籍)を放棄したのか、確認ができない」と国籍取得に関する法律の条文を添えて言及したことです。

 蓮舫氏の視点で見れば、『アゴラ』はネットサイトの1つ。また、同時に記事のために蓮舫氏の事務所に問い合わせた『夕刊フジ』も無視できると油断していたのでしょう。

 ところが、“言いがかり” とは一線を画すレベルの疑惑であったため、問題は大きくなりました。

 

 この問題を解決する最も簡単で効果的な方法は蓮舫氏が台湾籍(=中華民国籍)の国籍喪失証明を公表することです。

 日本の国籍法では22歳の誕生日までは二重国籍状態であることが法的に認められています。法律で定められた期日までに必要な手続きを終えていたことを示す証拠である国籍喪失証明を公表していれば、経歴詐称問題にまでは発展しなかったはずです。

 しかし、二重国籍疑惑が指摘された当初、蓮舫氏は産経新聞からの取材に「質問の意味が分からない」とはぐらかし、「生まれた時から日本人」と自らの選挙公報に記載した内容(=1985年に台湾から帰化)と反することを9月3日に放送されたテレビ番組中に述べたのです。

 経歴詐称と取ることができる発言をしたのですから、経歴詐称疑惑が大きくなることは当然です。「二重国籍であることは問題ない」と擁護する朝日新聞のようなメディアもありますが、多重国籍状態は違法です。ただ罰則がないだけです。

 

 これはブラジルのように “国籍離脱を認めない出生地主義の国” が存在しているためです。仮に国籍法に罰則規定が存在すると、日本人の両親がブラジル赴任中に現地で誕生した子供が何の落ち度もない状態で罰せられることになるからです。

 蓮舫氏が所有していたのは台湾籍であり、本人の意志で離脱が認められています。少なくとも、国会議員として日本のために働くのであれば、台湾との二重国籍状態は解消されていて当然と考える人が多いと言えるでしょう。

 国会議員となるには有権者からの支持が不可欠です。蓮舫氏は自身の国籍がどう変遷したのかを有権者に対して、明確に提示する責務が存在します。

 なぜなら、候補者が外国籍を保有しているかどうかは有権者の投票行動を大きく左右する要素の1つであると言えるからです。二重国籍であるにも関わらず、日本国籍のみの保有と主張していれば、政治責任は問われるべきです。

 

 この1週間足らずの間に国籍についての説明が以下のように二転三転していることも軽視できることではありません。

  • 1997年(雑誌 CREA)
    • 自分の国籍は台湾
  • 9月2日(産経新聞)
    • 帰化ではなく、国籍取得
      → 選挙公報には帰化と明記されている
  • 9月3日(読売テレビ:ウェークアップ!ぷらす)
    • 生まれたときから日本人
      → 当時の国籍法では不可能
    • 高校3年の18歳で日本を選んだ
  • 9月6日(高松市での記者会見)
    • 1985年1月21日(17歳の時)に日本国籍を取得
      → 読売テレビでの発言と矛盾
    • 合わせて、台湾籍の放棄を宣言
      → 未成年は手続きを行えない
    • 台湾代表処に対し、台湾籍を放棄する書類を提出
      → 蓮舫氏が台湾籍でなければ、手続きは不可能
  • 9月7日(産経新聞)
    • 未成年の場合は父か母、両親と手続きを行うことが可能
      → 謝哲信氏は帰化しておらず、母は日本人

 

 少なくとも、「いつ台湾籍を離脱したのか」という点を証明できる証拠を提示し、発言内容が変遷したことに対する説明責任を蓮舫氏は果たさなければなりません。それができないのであれば、議員辞職すべきです。

 これを「民族差別」や「女性差別」という無関係の問題にすり替えようとすることは論外です。蓮舫氏が自民党議員に要求した水準と同じ対応が蓮舫氏自身には求められているのです。

 実情を正確に把握し、自分が国籍について認識していた点と現実の差異について説明する。その上で今後の身の振り方を有権者および支持者に公表することを記者会見を開き、行うことが現実的な対処策と言えるのではないでしょうか。