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国籍法を改正し、多重国籍に罰則を設ける流れにせざるを得ない

政治

 民進党蓮舫代表代行の二重国籍疑惑に端を発した経歴詐称問題で、日本維新の会が国籍法を改正し、二重国籍に罰則を設ける法案を提出することを考えていると報じられています。

 維新が提案する改正案には問題があることも事実であり、すでに指摘されています。しかし、改正の流れを止めることは難しいと言えるでしょう。

 

 現状の国籍法に “抜け穴” が存在することは事実です。そのことに対し、「問題を放置したままで良いのか」と国会論戦を挑まれれば、対応をせざるを得ない状況に追い込まれるからです。

 

 現行法律では「二重国籍は違法だが、罰則はない」となっています。

 これはブラジルのように国籍離脱を認めない国家が存在するからで、(ブラジルで生まれたなどが理由で)離脱が認められず多重国籍となっている人に不都合が生じないための措置なのです。この事例を持ち出し、蓮舫氏のケースを擁護するには無理があるでしょう。

 

 台湾は申請すれば、国籍離脱が本人の意志により可能な国家です。ですが、蓮舫氏は手続きを怠っていたことが濃厚であり、それによって二重国籍だったことがほぼ確実となっています。

 現状では罰則規定がないため、法務省から多重国籍状態であることを告げる内容の指摘があっても無視をしている人が一定数は存在しているのです。

 違法状態を放任することは望ましいことではありません。したがって、何らかの対策を採り、違法状態が野放しになっている現状を変える必要があることは明らかと言えるでしょう。

 

 多重国籍の罰則化を進めるのであれば、次のような状況にある場合は例外を認めるという項目が不可欠です。

  1. 現状で多重国籍が認められている22歳未満の場合
  2. 22歳未満からブラジルなど国籍離脱を認めない国家の国籍を保有している場合

 未成年に国籍選択という重い決断を強いるのは酷なことです。そのため、成人するまでは猶予期間として多重国籍を認めるべきであり、成人後の一定期間でどちらの国籍を選択するかを判断してもらうことで十分でしょう。

 また、国籍離脱が事実上不可能な国家も存在することを念頭に置き、ルールを作る必要があります。ただし、成人後にそのような国の国籍を取得する場合は自己責任とすべきです。

 

 「日本国籍を持つ二重国籍者は議員になることは可能」です。しかし、誰が多重国籍者であるのかが有権者から分からないことが問題なのです。

 日本では多重国籍は認められていないため、『立候補者=日本人』という前提で投票行動を起こしています。ところが、蓮舫氏は(二重国籍であるという)自らの経歴を詐称していた疑いが非常に強いのです。多重国籍者が「私は日本人です」と主張しても、虚偽ではありません。

 ですが、実際には「私は日本人です。それと同時にXX人でもあるのです」という後半部分を隠して、立候補が可能であり、当選すれば議員としての地位が保証されるのです。

 二重国籍に罰則を設ける国籍法の改正に反対するのであれば、被選挙権を行使する人物に対して保有する国籍を公表することを義務付けるべきです。経歴を平気で詐称するような人物は政治家として不適格と言えるからです。

 

 国会議員という一般人よりも高い “遵法精神” が求められる人物が違法状態であったことを擁護することは難しいものがあるでしょう。

 「一度でもまかり通った不正は正義」とでも言うのでしょうか。

 禁止されている二重国籍であることを意図的に放置し続けたとしても、罰則がないのは奇妙なことです。罰則を設けるか、日本国籍を剥奪するプロセスを厳格に運用することは避けられないものと思われます。