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香川真司は一流選手だが、超一流ではない

スポーツ

 2018年に行われるロシアW杯に向けた日本代表選手が発表されました。

 現在の日本代表は “欧州組” と呼ばれる選手たちが中心となっているのですが、所属クラブでレギュラーの座を確立させている選手はごくわずかです。特に代表で10番が与えられている香川選手は異様なまでに日本国内で厚遇されていると言えるでしょう。

 

 香川選手は間違いなく『一流選手』です。相手陣内深くの危険なエリアでの柔らかいタッチからボールを裁く。後方からのパスを受け、ターンをして前を向く。タイミング良くペナルティーエリア内に顔を出し、ゴールを奪う。このようなプレーを欧州トップレベルのリーグで披露できる能力を持っているのですから一流選手と言えるでしょう。

 しかし、香川選手は『超一流選手』ではありません。

 

 『一流選手』と『超一流選手』の差は「相手チームが “特別対応” をしてきた場合に普段通りの仕事ができるか」という点に集約されます。

 香川選手のプレースタイルは “パス&ゴー” が基本ですから、バイタルエリアを締めることで試合から消すことができます。また、ボールを触りたがる選手でもありますので、自ら中盤の下がり目という相手の脅威とならない位置でプレーを選択する癖もあります。

 試合から消えることが多くなった選手が、背番号10を背負い続け、パフォーマンスが悪くても交代の対象にもならない。スポンサーであるアディダス社から「先発フル出場」が契約条項として含まれているのではないかと疑えるほどの内容です。

 

 現状の香川選手は『一流選手』の輝きも失いつつある状況です。特に、所属チームであるドルトムントの戦い方が変化したことが大きいと言えるでしょう。

 トゥヘル監督が率いるチームはクロップ監督時代と比べて、縦への速さが増し、サイドの選手は1対1での突破力が求められるようになりました。

 香川選手は速攻で活きる選手というより、遅攻で能力が発揮される選手。ドルトムントでの立場は現状よりも厳しくなることが予想されます。

 ドルトムントで使われているフォーメーションは 4-1-4-1 と 4-3-3 のミックス。香川選手が本職とする中盤・中央の攻撃的なポジションは2枠しかなく、そこにロイス選手(27)、ゲッツェ選手(24)、カストロ選手(29)、ゲレーロ選手(22)とライバルがひしめいているのです。

 速攻でも結果を出せる選手が多数派であり、ドイツ人である「ゲッツェ選手の復活」にクラブのプライオリティーを置かれることが高いと考えると、27歳の香川選手が序列を覆すには “結果” で示すしかないでしょう。

 

 しかし、“周囲を使い、使われること” で活きるタイプの香川選手は爆発力に欠けるという事実は否定できません。個の力で圧倒的なパフォーマンスを示すタイプではないだけに、厳しい道のりが待ち受けていると言えるでしょう。

 まずはヨーロッパよりレベルが落ちるアジアの代表戦で素人にも分かるほどの “パフォーマンスや能力の違い” を見せつけることが不可欠です。誰と組んでも、組んだ選手が「普段よりも良いパフォーマンスを見せた」とメディアやファンから言われないかぎり、現状が好転することはないと思われます。

 日本代表を神聖視し続けるメディアはネガティブな報道をすることもありませんし、パフォーマンスの悪さを指摘することもないでしょう。W杯出場権を逃すまで、代表がどれだけ不甲斐ない戦いをしたとしても批判されることはないはずです。

 虚像を称賛するのはメディアが稼ぐ常套手段ですが、虚像であることが明るみに出た場合のリスクが大きすぎることを念頭に置いておく必要があるのではないでしょうか。