慰安婦報道の問題点を差別問題で利用しようとする活動家たち

 「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という鉄血宰相ビスマルクの言葉がありますが、本物の愚者は経験から学ぶこともないでしょう。

 慰安婦報道で浮き彫りとなった問題点を差別問題で転用しようとしている活動家が見られるからです。「差別だ」と喚き散らす活動家こそ、社会に害を引き起こす人物と言わなければなりません。

 

 ここ最近、ネットでは韓国人への差別があったと一部界隈が盛り上がりを見せています。代表例は以下の2点でしょう。

 

  • 寿司店で大量のわさびが入った寿司を出された
  • バスのチケットを購入したら、“チョン” という差別語を名前に印字された

 これらの問題は慰安婦報道で生じた問題点と類似する点があります。それは「被害を訴える人物の主張だけで記事が構成され、批判が展開されている」ということです。

 ネット上で流れる真偽不明の情報に対して、第三者の一般人がどのような主張を持とうが自由です。しかし、報道で商売をするメディアがそのような姿勢では論外です。少なくとも、裏付けを行ってから報じる必要があるでしょう。

 

 寿司店の事例では「大量のわさびが寿司に入れられた」ことが当初は問題視されていました。ところが、「外国人は日本人以上にわさびを大量に要求する傾向にある」ことが明らかになったのです。

 例えば、F1ドライバーだったミハエル・シューマッハは日本のテレビ番組に出演した際、日本人共演者がドン引きするぐらいのわさびを乗せた寿司を平然と食していました。また、国交省が「わさびを大量に食する外国人の存在」を手引書に掲載しているのです。

 こうした現状があるのですから、被害を主張する人物やそれに寄り添う界隈の言い分だけを伝える記事は慰安婦報道と同じです。

 

 「差別問題では被害者を自称する者の主張をそのまま伝えることが一般的」などと主張する人もいますが、慰安婦問題ではそれによるマイナス部分が世界中へと広がりました。現在でも、日本や日本人に対する誹謗・中傷という差別の原因になっているのです。

 なぜ、反差別を訴える活動家の主張をメディアが伝えなければならないのでしょう。

 「間違いであれば、訂正をすれば済む」などと主張したところで、デマを訂正することが容易ではないことは慰安婦報道や福島への原発被害報道を見れば一目瞭然です。反差別を主張するなら、日本や日本人に向けられた差別報道に対しても批判の声をあげなければなりません。

 裏付けもロクに行わず、「差別だ、絶対許さない」などとレッテルを貼るのは単なる人権侵害です。冤罪を生む出す犯罪者と言えるでしょう。

 

 「 “チョン” という差別語をチケットに印字された」と騒いでいる件も同じです。なぜなら、チョンという名前の韓国・朝鮮人は普通にいるからです。

 キム・チョン(女優)、チョン・ニコル(元KARA)、チョン・テセ(サッカー選手)と姓名にチョンという言葉を含まれることはレアケースではありません。つまり、チケット購入の際に告げた名前は不明であり、意図的に偽名を名乗った場合も考えられます。担当者が聞き間違いをした可能性もあるでしょう。

 明確な証拠もなく、被害を訴える人物の証言だけで「差別だ」と騒ぐことは非常に悪質な名誉毀損です。

 慰安婦問題で稼げなくなった界隈が差別問題で儲けようとしているだけと言えるでしょう。本当に差別問題に取り組むのであれば、日本や日本人に向けられた差別も同様に問題視し、批判の声を上げているはずだからです。ダブルスタンダードを平然と行う反差別団体の主張に共感する必要はないのではないでしょうか。