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貧困ジャーナリズム賞を受賞した中日新聞の記事、実は捏造でした

社会

 中日新聞が朝刊社会面に掲載されていた連載企画「新貧乏物語 第4部 子どもたちのSOS」の記事で捏造があったことを認め、「おわび」とともに記事を撤回したことを読売新聞など各メディアが報じています。

 事実と異なる内容を記事にしておきながら、「原稿を良くするために想像して書いてしまった」という言い訳は情けないものです。虚偽内容を書くことが “良くなる” と考えるのはプロパガンダと同じと言えるでしょう。

 

 誤りがあったのは、5月17日付と19日付の朝刊社会面に掲載された連載「新貧乏物語 第4部 子どもたちのSOS」。

 おわびでは、19日付の記事について、「教材費や部活の合宿代も払えない、などとした三か所の記述が事実でないことを確認した」としている。病気の父を持つ中学3年の少女が、「教材費も払えない」「バスケ部の合宿代一万円が払えず」などと記述した部分を指すとみられる。

 (中略)

 連載は1月に始まり、第6部まで掲載。中日新聞は、今年度の新聞協会賞の編集部門にこの連載を応募していた。同紙は、ほかの記事に問題はないとし、連載を継続する方針。

 

 捏造が明るみにでた中日新聞の記事ですが、貧困ジャーナリズム大賞2016で「貧困ジャーナリズム賞」を受賞し、以下のように称賛されています。

画像:貧困ジャーナリズム賞2016

 この連載をきっかけに国会論議が起こり、奨学金問題と貧困への関心が広がったことも重要である。

 議論を引き起こすことができれば、記事を捏造しても問題ないと考えているのでしょうか。だとすれば、この主催者が行っていることは活動家が行っている煽動行為と大差のないことです。

 

 ちなみに、反貧困ネットワーク世話人として名前を連ねている人々は以下のとおりです。

  • 世話人代表
    • 宇都宮 健児(弁護士)
  • 世話人
    • 赤石 千衣子(しんぐるまざーず・ふぉーらむ、ふぇみん)
    • 雨宮 処凛(作家、活動家)
    • 河添 誠(首都圏青年ユニオン青年非正規労働センター事務局長)
    • 水島 宏明(ジャーナリスト、法政大学教授)

 左翼活動で名前を見かける人々が世話人になっているのです。“貧困問題” をテコに「行政からの補助金を多く引き出すこと」を目的に活動を続けているのでしょう。

 

 中日新聞の捏造記事ですが、左派系のメディアが書く “貧困記事” は世間にあまり受け入れられていません。その理由の1つは貧困家庭と紹介された家計簿が明示されないことです。

 「自由に使えるお金がない」と主張したところで、収入が少ないのか、支出が多いのかでは意味が全く異なってきます。

 収入が少ないのであれば、「どうやって稼ぐ力を身につけるのか」や「働き方をどう工夫すれば良いか」といった “収入アップの実現化” が貧困から抜け出す有効な解決策となります。逆に支出が多いのであれば、「浪費になっている支出はないのか」という点を見直すことが貧困から抜け出す第一歩となるはずです。

 2つ以上の主要原因がある貧困問題を “単一の問題” として、行政からの補助金に頼る反貧困問題を焚きつける勢力の主張は世間一般に受け入れられないと思われます。

 

 「貧困ジャーナリスト賞」を授与した記事そのものが捏造だったのです。貧困問題に真面目に取り組んでいるのであれば、平然とデマ記事を掲載した中日新聞に与えた賞を取り下げ、厳しい声明で批判を出す必要があるでしょう。

 貧困問題が提起されたのだから、捏造記事であっても評価されるなどと考えていれば、自分たちが発信する主張のすべてが「捏造記事に基づき要求している」と猜疑の目で見られることになるからです。

 「貧困問題が起きており、対策が必要だ。ただし、何が貧困であるかはこちらで判断する」という身勝手な主張が他人に共感を呼ぶことはないでしょう。急激に注目を集めることになった差別問題も同様です。“貧困” の文字を “差別” に入れ替えると、反差別を主張する界隈のロジックになるからです。

 クレーマーを甘やかすことは社会にとってプラスになることはありません。“21世紀の同和利権” を生み出さないためにも、無責任な要求に対しては拒絶することが必要と言えるではないでしょうか。