『プロメテウスの罠』と『手抜き除染』で “福島いじめ” を行った張本人が『原発いじめ』の記事を執筆するマッチポンプ

 福島県内から “自主避難” した生徒が学校でいじめられる事件が発生していると朝日新聞などメディアが報じています。

 しかし、この報道自体がマッチポンプです。なぜなら、「フクシマは危険な地域」と現在もレッテル貼りに勤しんでいるのは他ならぬマスコミ自身だからです。

 

 東京都千代田区の区立中学校で、原発事故のため福島県から自主避難している生徒が、同学年の3人に「おごってよ」などと言われ、お菓子など計約1万円分をおごっていたことが分かった。本人と母親が学校に申告し、判明したという。校長は「学校でいじめがあったのは残念。再発防止に努める」としている。

 

 学校側がどれだけ再発防止に努めても効果は得られないでしょう。記事を書いたのは青木美希記者(朝日新聞)ですが、記者の経歴を見る必要があります。

 日本ジャーナリスト会議(JCJ)に講師として招かれた青木記者の紹介プロフィール(PDF)は以下のとおり。

画像:青木美希記者の紹介プロフィール(日本ジャーナリスト会議より)

 福島に対する嫌悪の要因となった『プロメテウスの罠』と『手抜き除染』の報道に関わった張本人なのです。しかも、『手抜き除染』に関する報道では新聞協会賞も受賞している “福島へのヘイトスピーチを煽り続けた中心人物の1人” と言えるでしょう。

 

 朝日新聞が『プロメテウスの罠』や『手抜き除染』で報じてきた内容を鵜呑みにすれば、「福島は人が住むことのできない汚れた土地」であると結論づけることに問題はありません。

 学校内で発生した “いじめ問題” に対し、わざわざ『自主避難』を強調させて報じているのですから、福島県民には「原発事故による被害者役」を演じ、朝日新聞に代わって政府批判を口にして欲しいだけなのです。

 要は、朝日新聞にとって “都合の良い弱者” が存在すれば、弱者が発生した過程など関係ないというスタンスです。

 朝日新聞は「原発問題」で政権バッシングを継続してきましたが、科学的な根拠が乏しく、デマという形で大部分が収束しました。しかし、『プロメテウスの罠』や『手抜き除染』という煽動報道による風評被害については報じたメディアは「知らぬ存ぜぬ」と姿勢を採っている有様です。

 そして、朝日新聞が過去に報じてきた内容を根拠にした “原発いじめ” が学校内で発生していたことが明るみに出ると、「いじめは由々しき問題」として被害者に寄り添う報道姿勢に転換したのです。

 

 これほどのマッチポンプは滅多にない事例でしょう。

 なぜなら、記事を書いた青木美希記者は『プロメテウスの罠』や『手抜き除染』で “福島バッシング” を行った中心的人物の1人。その記者が自分が執筆に携わったことで生まれた “いじめ問題” の被害者に寄り添う記事を書いているのです。

 子供は大人の行為を真似る傾向にあります。“原発いじめ” は青木記者のような大人がテレビ・新聞などのメディアで何度も繰り返し伝えられた価値観をそのまま学校内での関係に適用しただけです。

 自分たち朝日新聞は福島を陥れる行為を報道という名の下で行うが、同じことを学校内で行うことは “いじめ” であり、断固として容認できないというスタンスは明らかなダブルスタンダートです。

 これが朝日新聞の価値観だと主張するのであれば、報道機関と名乗る価値のない組織だと言わざるを得ません。

 

 誤報を認めることに消極的な朝日新聞は福島を題材にした『プロメテウスの罠』や『手抜き除染』の内容を見直すことすらしないと思われます。そのため、記事中で紹介されたロジックを転用した “いじめ” は今後も起き続けるはずです。

 仮に、世間一般が引くぐらいの “いじめ問題” が起きたとしても朝日新聞はニュースとして平然と取り上げ、「学校・教育委員会は何をしていたのか、政府も対策に本腰を入れるべき」とお決まりの文言を主張することでしょう。

 AIで代用できそうなレベルの(矛盾が含まれる内容の)記事を書き、「クオリティーペーパー」と名乗っているのです。マッチポンプを平然と行うようでは大衆を煽動する「ポピュリズムペーパー」と看板を掛け替えた上で活動をするべきなのではないでしょうか。