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仮放免制度で「犯罪者が野に解き放たれている現状」は決して容認できない

社会

 強盗、強制わいせつ、覚せい剤事件などの関与し有罪判決を受けた外国人が一時的に拘束を解かれる『仮放免』中に行方をくらまし、逃亡しているケースが相次いでいるとNHKが報じています。

 「罪を償っていない犯罪者が野に解き放たれている」ことと同じなのですから、運営方法そのものを見直す必要があるでしょう。『仮放免』の基準を甘くした民主党政権による “負の遺産” であり、基準を厳格化しなければなりません。

 

 犯罪に関与したとして国外退去を命じられた外国人は、出国まで身柄を拘束されますが、病気の治療や難民認定を求める民事訴訟が長引いているなど、法務省入国管理局が人道的な配慮の必要性を認めた場合は、「仮放免」として身柄の拘束を一時的に解かれます。

 ところが、「仮放免」となったあと逃亡し行方がわからなくなった外国人が、去年からことし8月までの間で108人に上ることが、入国管理局への取材でわかりました。国籍別では、フィリピンが14人、ブラジルが13人、スリランカが12人などとなっています。

 

 

 仮放免』とは要するに “ゴネ得” を認める制度です。強制退去処分が出ていたも、「日本在留を強く希望し、出国を拒む」、「難民認定を求めて訴訟中」といった理由で日本に留まることができるのです。

 入国管理局に身柄が収容され、結果を待つ身の人物が “やむを得ない事情がある” という理由で例外的に拘束を解かれる制度です。

 しかし、民主党政権で「入管施設での収容が長期化することを避ける」という理由により『仮放免』の適用基準が甘くなったことで、その数が増加しているとNHKが2014年の時点で伝えています。

 なぜ、強制退去処分が出て、入管施設に収容された外国人を『仮放免制度』で自由の身にするのでしょうか。「ゴネることで要求が認められる」という前例は踏襲せず、速やかに是正しなければなりません。

 

“逃げ得” が存在することが問題

 今回NHKが報じたように、『仮放免』によって例外的に身柄拘束が解かれたことで、逃走する人物が多数存在していることが明るみに出たのですから、制度運用そのものを見直すことは当然です。

 「保証金が逃亡の抑止力になっている」という意見もあるかもしれませんが、仮釈放を求める者の資産等に考慮して最大で300万円という甘い基準です。逃亡して不法就労した方が保証金より稼げるのであれば、姿を消し、入管に再逮捕されるまで働き続ける不届き者が後を絶たないでしょう。

 この対策は『仮放免』を認める審査内容を変更すれば良い話です。

 

解決策は「保証金」の設定額と運用制度を見直すこと

 『仮放免』では身元保証人の存在が勘案される内容になっています。その人物の年齢、職業、収入、資産、熱意などが判断基準ですが、“名義貸し” の要領で審査のすり抜けが可能であることが問題なのです。

 そこで、以下のように保証金の部分を変更すべきです。

  1. 保証金は300万円以上、1000万円以下とする
  2. 被収容者と身元保証人による連帯保証とする
  3. 『仮放免』が認められるのは設定された保証金の25%以上が納付が行われてからとする
    1. 日本国在留が許可された場合、事前に納めた保証金は返還される
    2. 日本国在留が拒否された場合、事前に納めた保証金は没収となる

 現状では、“熱意” という曖昧で活動家がポイントを稼ぎやすい部分が重要視されています。

 もし、被収容者が行方をくらましたとしても、身元保証人は「信頼していたが、裏切られた気分だ」と述べておけば、損失を被ることはまずないでしょう。唯一の損失は次回以降に身元保証人として名乗りを上げた際に許可が降りにくくなるぐらいです。

 

日本政府が外国人の保証人になる必要性はゼロ

 日本国内の平均所得に近い金額の保証金を被収容者と身元保証人による連帯保証で支払わせることが逃亡防止の抑止力となるでしょう。

 被収容者の外国人が姿を消せば、行政は身元保証人の資産を没収することで逃亡者の捜索費用を捻出することが可能となるからです。日本在留が認められればデポジット分は戻っていますし、在留が拒否されれば没収されることで現状のシステムよりは世間一般からの理解は得られるはずです。

 文句を言うのは “日本政府に生活基盤を保証させたい” 活動家と団体ぐらいです。「仮放免を認めた人に在留許可を出せ」と主張する団体もありますが、有罪判決を受けた人物を日本に在留させることによるリターンはどこにあるのでしょうか。

 強制退去の対象者が病気など “やむを得ない事情” で例外的に『仮放免』されている中で在留許可が得られるのであれば、入管システムそのものが意味を持たなくなります。強制退去に消極的だとドイツ・ベルリンでのトラックテロのようなことを引き起こす温床となるのです。

 

 タイ人の少年が国外退去処分取り消しを求めて訴えた裁判がありましたが、支援団体の中に彼の金銭的な保証人となる人物がいなかったことが理由で、裁判は高裁でも敗訴しています。

 熱心な支援者ですから、金銭的な保証人になることに消極的な外国人の生活をなぜ日本政府が面倒を見なければならないのでしょうか。「自分たちは金を出したくない」と態度で示しておきながら、「人道的な見地から支援すべき」と主張することは身勝手なことです。

 『仮放免』=『無罪放免』という間違った形で制度が運用されている状況は速やかに是正されなければなりません。オーバーステイとは比較にならない罪を犯した人物でも『仮放免』が認められ、そして姿を消すことができている現状が当たり前になることは絶対に容認できないことと言えるのはないでしょうか。