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経団連に加盟する日本テレビが「採用選考に関する指針」を堂々と無視

経済

 日刊スポーツが「元乃木坂46に所属していた女性が日本テレビのアナウンサーに内定した」と報じています。

 日本テレビ放送網(株)は経団連に加盟する企業なのですが、「採用選考に関する指針」を堂々と破ったことと同じです。他のテレビ局もやっていると主張するでしょうが、規則を守らない私企業が伝える報道が正当なプロセスで行われていると信頼に値しなくなる原因の1つと言えるでしょう。

 

 元乃木坂46市来玲奈(21)が、日本テレビのアナウンサーに内定したことが2日、分かった。現在早大3年で、来年4月入社予定。

 (中略)

 複数の関係者によると、市来は2日までに日テレ正社員のアナウンサー職に内定したという。今後は来年4月の入社に向けて、同期の内定者たちとともに研修などに参加するという。

 

 経団連が発表している2018年入社対象の「採用選考に関する指針」で次のように示されています。

  • 広報活動 : 卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
  • 選考活動 : 卒業・修了年度の6月1日以降

 広報活動が認められる前に選考活動そのものが終了しているのです。“同期の内定者” がいると報じられており、日刊スポーツが報じた内容が誤報でない限り、日本テレビの行為はコンプライアンス的に問題があると言えるでしょう。

 

 ただ、日刊スポーツの取材に対し、日本テレビ側は「当社では、採用活動に関する質問については、お答えしておりません」と回答していますが、これは内定を出したと認めたに等しいものでしょう。

 なぜなら、「当社は経団連加盟企業として “採用選考に関する指針” を遵守しており、また、採用活動に関する質問については、お答えしておりません」と答えなければならない立場にあるからです。

 2018年入社対象とした広報活動も行っていないということを表明すべきである企業が「ノーコメント」という回答を行っているのです。これはコンプライアンスの観点からも問題と言えるでしょう。

 「銀座でホステス経験があることはアナウンサーに相応しくない」という理由で笹崎里菜アナウンサーの内定を取り消した日本テレビですが、今回の件で内定の取り消しに動かない方が問題です。『コンプライアンス的に問題のある選考で内定を得た人物』が職を得ることは問題と見なさなければならないからです。

 

 『信頼』がビジネスの根幹である報道機関が自らが加盟する団体が規定している採用選考の指針を平然と無視しているのです。

 そのような組織が発信したニュースが信頼されなくなって当然でしょう。選考過程の手順を守らないのだから、取材過程におけるルールを破っていても不思議ではないと考えられるからです。

 政治家のルール違反には鬼の首を取ったかのように攻め立てるマスコミですが、それをスタジオで伝えるアナウンサーの多くはコンプライアンスに違反する形で採用されていることが改めて示されたのです。

 まず、ルールを守るべきはマスコミの方でしょう。メディアは「隗より始めよ」という言葉を実践しなければなりません。政治家や企業を批判するのはその後です。その当たり前のことができていないから、ネットを中心に嘲笑されることになっているのです。

 

 経団連の一員である日本テレビが指針を無視した採用選考を行ったことに対し、コンプライアンス上どのように考えているのかを示してほしいと思います。