生まれながらの犯罪者もテロリストも存在しない、朝日新聞は出自による差別をするのか

 野党や朝日新聞は “共謀罪” に対する反対キャンペーンを続けているのですが、根拠がボロボロです。

 「犯罪を行う団体に一変すると、一般人も罪の対象になるリスクがある」と懸念する記事を掲載しています。生まれがらの犯罪者やテロリストは存在しないのですから、罪を犯した人物に一変すれば、刑罰の対象となるのは当然です。これに意を唱える朝日新聞の思想は非常に興味深いことです。

 

 衆院予算委員会の理事懇談会で、法務省が文書を示した。法案はまだ国会に提出されておらず、「テロ等準備罪の具体的内容は検討中」と前置きしたうえで、対象となる「組織的犯罪集団」については「結合の目的が重大な犯罪などを実行する団体」という趣旨で検討していると説明した。

 加えて、「もともと正当な活動をしていた団体」も、その目的が「犯罪を実行することにある団体」に一変したと認められる場合は、組織的犯罪集団に当たり得るとの見解を示した。

 

 この典型例は『オウム真理教』でしょう。

 もともとは宗教団体として正当な活動を行っていましたが、ある時を境に地下鉄サリン事件など「犯罪を実行することにある団体」へと変貌しました。

 民進党など野党や朝日新聞が主張していることは「オウム真理教の信者は一般人であり、“共謀罪” の対象とすべきでない」ということなのです。この考えは一般有権者から賛同を得ることはないでしょう。

 

 なぜなら、生まれながらの犯罪者やテロリストは存在しないからです。もし、特定の個人や組織をそのように名指しすれば、これは明らかな差別です。

 野党や朝日新聞が喜んで取り上げている “ヘイトスピーチ” とやらが行われていることになるのです。

 仮に与党・自民党政権が特定の個人や組織を “生まれながらのテロリスト” 的に扱ったケースがあれば、朝日新聞がそのことを批判する一大キャンペーンを展開していることでしょう。「極右の差別主義者だ」と朝日新聞などが最も行いたい形でバッシングすることが可能になるからです。

 誰もが “善良な市民” という前提で、法に抵触する行為を行った人物・組織がいた場合に定められた条文によって罰するという形は論理的だと言えるでしょう。

 それとも朝日新聞は「新法に抵触する行為に手を染めている “市民” がテロ準備罪ができると困ることになるから法整備をするな」と主張しているのでしょうか。だとすれば、朝日新聞社はテロ支援組織だと名指しされても文句は言えません。

 

 「犯罪を行う組織に一変したと見なされれば逮捕されるのか」と野党などは批判していますが、これは当然のことです。犯罪を行う組織に一変したにもかかわらず、「不逮捕特権を認めよ」とでも主張したいのでしょう。

 国会議員は不逮捕特権を有していますが、国会の期間中は逮捕されないだけであり、免罪符の意味合いを持つものではありません。

 犯罪行為を実行する計画を練っている人物を一般人だから無罪という論理には無理があることです。本気でそのように考えているのであれば、野党や朝日新聞は「自分たちを対象としたテロ行為を準備したことで逮捕された人や組織は擁護します」との意見を表明すべきです。

 朝日新聞が意見広告で「21世紀版・赤報隊事件を起こすための準備が進められていたとしても、私達朝日新聞は “共謀罪” で防がれることを望みません」とするキャンペーンを展開しなければなりません

 これができないようでは、“共謀罪” のリスクを煽ったところで意味はないと言えるでしょう。

 

 赤報隊事件では「一般人から殺人犯へと一変した」のです。殺人を起こす前に「犯罪を行う組織(単独犯の場合は個人)へと一変している」のですから、その兆候を確認した事件で抑止できる法整備は不可欠であるはずです。

 一般人でも何らかの理由で一変する可能性があるのですから、それに対応することは当然です。「日本人は先の大戦の罪を償い続けなければならない」というマスコミの主張は “日本人は生まれながらに罪があるという差別思想” であることを自覚するところから始めるべきなのではないでしょうか。