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豊洲市場への移転反対派、築地市場の土壌汚染問題で矛盾を露呈する

 「豊洲の土壌に問題がある」と主張し、難癖を付けてきた移転反対派ですが、築地市場でも同様の土壌汚染疑惑が浮上したため窮地に立たされています。

 老朽化の問題が顕著となっている築地市場に「土壌汚染のおそれがある」ことが土地履歴から明らかとなり、東京都が土壌調査を行う方針だとNHKが伝えています。

 

 都によりますと、築地市場が豊洲へ移転した場合、跡地に環状2号線を通すことが予定されていることから、都の建設局が条例に基づいて、過去に土地がどのように使われてきたか履歴を調べました。

 その結果、戦後、アメリカ軍のドライクリーニング工場の洗剤用のタンクがあり、有機系の薬品を使ったと見られることに加え、今も市場の敷地内に「ターレ」と呼ばれる小型の運搬車を修理するための整備工場があり、塗装やバッテリー交換などを行っていることから、「土壌汚染のおそれがある」と判断していたことがわかりました。

 (中略)

 東京都の小池知事は28日夜、都が築地市場の土地の履歴を調べた結果、「土壌汚染のおそれがある」と判断していたことについて記者団に対し、「築地市場はこれまでも長年使われてきた。その前のいろんな歴史もあるが、基本的にコンクリートやアスファルトでカバーされていて、汚染の観点、法令上の問題はない」と述べました。

 

 

 豊洲市場への移転反対派にとっては残念な調査結果が出ることが濃厚と言えるでしょう。なぜなら、健康被害や環境汚染が問題視されていなかった時代に操業していた工場跡地の土壌が汚染されていない方が不思議だからです。

 今と比較すれば基準自体も甘く、薬品の利用基準や利用後の処理についても厳格ではなかったことが一般的です。それを “現代の基準” で裁く訳ですから、ほとんどの場合で「問題あり」との結論になることが予想されます。

 そうなると、豊洲新市場への移転に反対していた人が掲げていた「移設反対の理由」がすべてブーメランで帰ってくることを意味します。

 「コンクリートやアスファルトでカバーされているから問題ない」と築地市場の運用を擁護するなら、それは豊洲新市場でも成り立たなければなりません。また、耐震性など老朽化という点で築地市場は大きな問題を抱えていることを意図的に無視し、豊洲市場固有の問題とするには無理があります。

 

 GHQ(アメリカ軍)のクリーニング工場では大量の有機溶剤が使われていたことが予想されるため、築地市場を維持するメリットはほぼゼロになっていると考えられます。

 築地市場にはアスファルトの穴が存在することを考慮すると、土壌汚染対策が完了している豊洲市場より数値は悪く出ることでしょう。同じ基準で判断しなければならない問題であり、築地市場だけを擁護することは明らかダブルスタンダードとなるからです。

 豊洲市場への移転を阻止する目的で「豊洲の土壌は汚染されている」と宣伝してきたのですが、これが「築地の土壌の方が汚染されている」という疑惑が浮上し、完全にブーメランになってしまっているのです。

 

 “食の安心” を全面に押し出すのであれば、現行の築地市場が移転先の豊洲市場よりも安全で衛生的であることを示す必要があります。夏の都議会選に向けた政局として利用するのは「都民ファースト」とはかけ離れたことであることを自覚する必要があると言えるのではないでしょうか。