ロンドン型テロ事件は日本でも起きる可能性はある、適切な対策が施されているかを見直すべき

 イギリス・ロンドンの議会議事堂の近くで男が車で歩行者をはね、ナイフで襲撃するという事件が発生したと NHK が伝えています。

 メディアは「テロ事件」として扱っていますが、これは『秋葉原無差別殺傷事件』と犯行の内容は似通っています。凶器は日本国内で準備することが用意であるだけに、日本国内で起きることを念頭に置き、対策が適切に施されているかをチェックしなおす必要があるはずです。

 

 事件は、ロンドン中心部にあるイギリス議会議事堂の近くの橋で22日、男が車で歩行者を次々とはねたあと、議事堂の前で警察官をナイフで襲ったものです。この事件で新たに歩行者1人が死亡し、これまでに歩行者3人と警察官の合わせて4人が死亡、28人がけがをし、容疑者の男も警察官に射殺されました。

 警察はテロ事件として大規模な捜査に乗り出していますが、23日、男の身元についてイギリス南東部、ケント州生まれのハリド・マスード容疑者(52)だと発表しました。

 

 容疑者として特定されたハリド・マスード容疑者はイスラム過激派の思想に影響を受けていたと報じられており、「ホームグロウン型のテロ事件」として扱われることになるでしょう。

 多様性が認められた社会では “過激的な思想” であったとしても、基本的に取り締まりの対象にはなりません。これは “公共の福祉” に反していることが確認されない内容であれば、『思想・信条の自由』が優先されることになるからです。

 

 他者を誹謗・中傷していない限り、言論に制約を設けることは難しいでしょう。テロ事件にせよ、通り魔事件にせよ、犯行動機は非常に身勝手なものがほとんどです。

 犯行を事前に防ぐことができれば、被害をほぼゼロにすることは可能です。ただ、そのためには『テロ等準備罪』など取り締まるための法的根拠が不可欠なのですが、一部のマスコミが “共謀罪” というレッテル貼りをしているため、予防の現実性は低いと言わざるを得ません。

 そのため、事件が発生した際に被害の規模を最小限するための対策を講じておくことが最も現実的で効果が見込めると思われます。

 

 車両が人通りの多い歩道に突っ込めば、大きな被害が出ます。意図を持った行動であれば、「テロ事件」として非難されることになるでしょう。ただ、高齢ドライバーの運転ミスで同様の被害が出る「事故」が起きることは十分に想定されることです。

 したがって、街路樹やガードレールで車両と歩行者を上手く分離することができる都市整備を進めることが有効な対策と言えるでしょう。

 刃物を使った無差別殺傷事件に遭遇した場合、一般市民にできることは警察への通報ぐらいです。丸腰で戦うにはあまりに無鉄砲すぎますし、逃げる方が生存率は高くなるからです。

 しかし、警察官は犯人確保に向かう必要があるため、防刃ベストを「全署員+α」で支給することが絶対条件と言えるでしょう。拳銃を使用すれば、マスコミはそのことを大バッシングするのですから、防御用の装備品に対する予算がきちんと計上され、日々の業務で利用されるよう論陣を展開することがメディアの責任であるはずです。

 

 本来、国会で議論すべきはテロ対策のような重要な案件と言えるでしょう。それを軽視しているようでは野党・マスコミともに信用を失い続けることになることを自覚すべきと言えるのではないでしょうか。