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「唯一の戦争被爆国」という “被害者ビジネス” に手を染めることをマスコミは止めるべき

 核兵器を法的に禁止する条約制定を目指し、アメリカ・ニューヨークの国連本部で交渉が始まりましたが、日本政府は参加しないことを表明したと NHK が伝えています。

 マスコミからは不満が述べられるでしょう。しかし、アメリカのヘイリー国連大使が述べたことに根拠付きで反論できない限り、何の説得力も持たない主張に過ぎないのです。

画像:ヘイリー国連大使のコメントに問題のすべてが凝縮されている

 

 核兵器を法的に禁止する初めての条約の制定を目指す交渉が、ニューヨークの国連本部で始まりましたが、アメリカをはじめとする核兵器の保有国は参加せず、唯一の戦争被爆国として核廃絶を訴えてきた日本も参加しないことを表明しました。

 これについて、岸田外務大臣は閣議のあと記者団に対し、「核兵器のない世界に対して現実に資さないのみならず、核兵器国と非核兵器国の対立を一層深めるという意味で、逆効果にもなりかねない」と述べました。

 

 日本が “唯一の戦争被爆国” だというフレーズはマスコミが好んで使ってきました。「核の悲惨さを訴えられるのは日本だけ」などと一部の有識者は酔いしれていますが、現実を見ていないと言えるでしょう。

 戦争が起きれば、核兵器の使用有無に関係なく、悲惨なことになります。この当たり前すぎることを都合良く忘れているのではないでしょうか。

 

 核兵器はないに越したことはありません。しかし、現実には国連から制裁を受ける状況下でも、核兵器の開発に勤しむ北朝鮮のような国は存在するのです。

 『核兵器禁止条約』が仮に存在したとしても、条約を平気で無視する国が出てくることは自明です。「この要求を受け入れろ、さもなければ核兵器を使うぞ」と脅された場合、『核兵器禁止条約』推進派の人々はどのように対処するつもりなのでしょうか。

 “話が分かる相手” であるなら、そもそも核兵器の開発に手を染めることもないでしょう。また、既存の核保有国が「核は廃棄した」と虚偽申告を行うことで、覇権を握ることは極めて容易になるという危ない条約を作ろうとしていることも自覚しなければなりません。

 

 マスコミが好き好んで使う「唯一の戦争被爆国」という肩書きは “被害者ビジネス” をしていることと同じであり、“被害者様の意見” が優先されることは望み薄です。

 ユダヤ人のようなポジションを得られたとしても、被爆者の意見が通る見込みはゼロです。『核兵器禁止条約』が機能すれば、ブラックマーケットを通り、核兵器がアラブ諸国の手に渡ることでしょう。その後、闇市場で調達した核を使い、イスラエルを標的にするテロ攻撃が起きることが容易に想像できるからです。

 イスラエル自身が核兵器を密かに開発している疑惑が根強く存在するため、その点においても『核兵器禁止条約の枠組み』が作られることに拒否感を抱く国家があるという現実から目を背けてはならないのです。

 まずは、「明らかにオーバーキルとなっている核兵器分の廃棄を現・核保有国に義務付けられるか」が1つ目のマイルストーンとなるでしょう。そのための枠組みを作るための議論を進めれなければ、核兵器の禁止など「夢のまた夢」となるからです。

 

 現実的な解決策を提示せず、“被爆者の言葉” に耳を傾けるべきというのはカルト宗教と変わりません。ましてや、そのような “被害者ビジネス” に付き合う国が多数派になることはないでしょう。

 「唯一の戦争被爆国」という言葉に効力があるなら、北朝鮮と関わりが強い朝鮮総連が「北朝鮮の核兵器開発に断固反対」の声明を出しているはずです。そうした動きはない訳ですから、マスコミや被爆者団体の自己満足に過ぎないとして見限られていることを学び、現実路線に舵を切る必要があるのではないでしょうか。

 被爆者団体などは「日本政府に裏切られた」などと逆ギレする前に、中国や北朝鮮から核兵器を取り上げる術を提示することの方がはるかに重要であることを理解する知性を持たなければならないことを自覚する必要があると言えるでしょう。