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“離乳食に向かない食材” をスマホからでも手軽に調べられるよう厚労省は対策を講じるべきだ

 乳児ボツリヌス症で生後6ヶ月の男児が亡くなったと NHK が伝えています。

 原因が離乳食に向かない食材の代表例であるハチミツを使っていたことであり、悔やまれる結果だと言えるでしょう。ハチミツ以外にも、1歳頃までは与えるべきでない食材や離乳食・幼児食には向かない食材は多数存在します。

 “避けるべき食品” の正確な情報を誰でも手軽に入手できるよう、厚労省が対策を講じることは「立派な子育て支援」の1つだと言えることでしょう。

 

 死亡したのは東京・足立区の生後6か月の男の子です。

 東京都によりますと、ことし2月、都内の医療機関から「入院している男の子に神経症状が出ていて、離乳食として蜂蜜を与えられている」と保健所に連絡がありました。男の子はけいれんや呼吸不全などの症状が見られ、先月30日に死亡しました。

 男の子は発症する1か月ほど前から離乳食として蜂蜜を混ぜたジュースを与えられていて、男の子の便と自宅に保管していた蜂蜜からボツリヌス菌が検出されたということです。

 

 生後5〜6ヶ月頃の離乳食として、りんごや柑橘類(オレンジ)の果汁、バナナやいちごをなめらかにすり潰したものが与えられることは例として示されています。ミックスジュースのような離乳食が与えられていたことは何も問題はありません。

 しかし、栄養面を考え、そのジュースにハチミツが使われていたことが問題でした。おそらく、母子手帳には「ハチミツが乳幼児に与える問題点」は明記されていたでしょうが、何らかの理由で失念してしまっていたのだと思われます。

 ただ、母子手帳の利用が “出産までの期間” をメインにしていることを考えると、「子育て中の期間」に生じる問題や疑問点は別の形で啓蒙する必要があると言えるでしょう。

 

1:ハチミツ以外にも避けるべき食品・食材はある

 離乳食・幼児食として避けるべき食品・食材はハチミツだけではありません。東京・港区みなと保健所が公表しているテキスト(PDF)では以下の食品・食材の使用を避けるべきと記載しているのです。

画像:離乳食・幼児食として注意する食品や食材

 ハチミツは腸内環境が整っていない乳児の場合、乳児ボツリヌス症を発症するリスクがあります。包装部分に「1歳未満には与えないでください」との注意書きがありますが、見ていない人は見ていないため、現状では同様の被害が起きる可能性はあると言えるでしょう。

 他にも、牛乳・生もの・弾力のある固めの食べ物と不向きな食品・食材は多数存在します。民間でこれらの食品・食材が持つリスクを啓発活動をしようとすれば、“妨害” が入ることも予想されます。

 飲酒や喫煙と同じように「乳幼児にはリスクの高い食品であり、保護者が注意する必要がある」との啓蒙を企業も行うよう、厚労省が “指導” する必要性を考えるべきだと言えるはずです。

 

2:昔の経験則は全否定されたケースがあることを祖父母世代に理解させることも重要だ

 子育てで厄介なことは “子育て経験を持つ祖父母世代” が間違った知識を押し付けてくるケースでしょう。この点についても、『祖父母世代の子育て』と『父母世代の子育て』は全くの別物であることを祖父母世代に理解させなければなりません

 「自分の時は問題なかった」と言って、ハチミツ入りの離乳食を与えることがその最たる例です。問題が出なかったのは単に運が良かっただけの話。

 「昔はアレルギーなんてなかった」と主張することと同じぐらい無責任なことです。“アレルギーのメカニズム” が解明されていなかったので、「乳児の突然死」として扱われていただけであり、『現代の基準』では「突然死の原因」が一部で解明されているのです。

 また、口移しで食事を与えることも、虫歯や歯周病の原因となるため、論外となっています。

 自らの知識が否定される現実は辛いものですが、可愛い孫を死に追いやることを防げるのであれば、その現実を受け入れるだけの価値は大いにあるでしょう。もし、それができないなら、子育てからは距離を置き、金銭的な支援だけに限定すべきと言えるでしょう。

 

3:厚労省主催で離乳食・幼児食レシピのコンテストを実施し、ウェブで広く公開すべきだ

 離乳食や幼児食で大変なのは献立・レシピをどうするかということでしょう。育児はやることが多く、慣れないことばかりで時間を可能な限り節約したいと思うことは当然だからです。

 キューピーが離乳食のコツをまとめていますが、レシピに多様性を持たせることは簡単なことではありません。

画像:離乳食期間では同じ食材でも量や固さが変化し続ける

 成長の程度によって、段階的に献立そのものを変えていく必要があり、大人や子供を対象とした食事とは大きく異なっているのです。そのため、厚労省が離乳食・幼児食のレシピコンテスト(賞金付き)を行い、コンテストに出品された食品をネット上で見れるようにすべきでしょう。

 

 クックパッドに掲載された料理レシピと変わらない印象がありますが、審査時の条件として、「保健所からの使用食材および調理手順のチェック」を入れれば、信頼度は段違いになります

 コンテストの評価基準は「味・栄養バランス」や「調理の手軽さ」に加え、「地域の特産物」が利用されていることをボーナス扱いにすれば、地方の宣伝にもなるでしょう。いきなり、全国大会にするのではなく、都道府県大会を経由する形になっていることが理想です。

 また、保健所のチェックで “アウト” と判定されたレシピも有効活用する手立てはあります。エントリー時に「レシピに問題のある調理例として、ウェブ掲載を認めるか」と確認を取り、実際に「問題あり」と判定された場合に「どの点が問題であるかを指摘し、具体的な解決策を合わせて示す」ことで同様のミスを防ぐことができることが期待できるからです。

 「子育て支援」と主張するより、このように具体的に何に予算を使ったかを可視化した上で、すべての国民に成果を還元する形であれば、現役世代からの反発を招くリスクは低くなることが期待できます。

 

 スマホを使って、片手で離乳食・幼児食のレシピを探すことができ、調理上の注意事項や使用を控えるべき食品・食材も簡単に見つけられる厚労省がお墨付きを与えているサイトを運用する。これも立派な “子育て支援” と言えるのではないでしょうか。