「佐川宣寿・理財局長の国税庁長官就任は栄転だ」との偏向記事を書く朝日新聞

 朝日新聞が7月4日付の記事で「佐川宣寿(のぶひさ)・理財局長が国税庁長官に就任した人事は “栄転” だ」と批判しています。

画像:朝日新聞の記事

 ですが、この記事は悪質なミスリーディングです。「朝日新聞など政府を批判する勢力が求める回答をしなかった官僚を更迭しろ」と主張しており、要求そのものがナンセンスと言えるでしょう。

 

1:理財局長から国税庁長官に就任するのは一般的なコース

 佐川・理財局長が国税庁長官に就任したことは “栄転” だと述べていますが、歴代・国税庁長官の前職を確認する必要があります。

表1:国税庁長官の前歴
氏名 前歴
42 川北 力
(2010年7月30日〜)
理財局長
43 古谷 一之
(2012年8月17日〜)
主税局長
44 稲垣 光隆
(2013年4月2日〜)
関税局長
45 林 信光
(2014年7月4日〜)
理財局長
46 中原 広
(2015年7月7日〜)
理財局長
47 迫田 英典
(2016年6月17日〜)
理財局長
48 佐川 宣寿
(2017年7月5日〜)
理財局長

 

 1年を目安に長官は入れ替わっており、前歴に「理財局長」を持つ人物が3人続けて国税庁長官に就任しているのです。(佐川宣寿氏で4人連続)

 つまり、穏当な人事の範囲内であり、“栄転” と呼ぶほどのサプライズ人事ではないのです。

 

2:「佐川氏を昇進させるに相応しくない根拠」がなければ、批判することはできない

 「佐川氏が国税庁長官に就任することはおかしい」と主張するのであれば、昇進するに相応しくない根拠を示すことが不可欠です。それができなければ、単なる “言いがかり” です。

表2:近畿財務局が売却した大阪府豊中市の土地価格
  森村学園 学校法人A 豊中市
土地 豊中市野田町1501番 野田町1505番
面積 8770㎡ 9492㎡
売却時期 2016年3月 2011年7月 2010年3月
地価 9億5600万円 7〜8億円 * 約14億円
ゴミ撤去費用 8億円超 2億5千万円 *
国庫補助金 7億1193万円
交付金 6億9069万円
購入額 1億3400万円 5億8千万円 * 2124万円

 マスコミが次々に疑惑を報じ、論点を変え続けましたが、いずれの疑惑にも根拠がありません。これでは佐川氏の昇進を見送る理由にはならないのです。

  • 隣接地の10分の1の価格で購入している
    → 『豊中市が見積もった地価(約14億円)』と『森村学園の購入額(約1億3400万円)』を比べてました
  • 学校法人Aの方が高額なオファーをしていた
    → 『地価』を市場価格以下に見積もっている時点で論外
  • ゴミ撤去費が高すぎる
    → 撤去するかは購入者の自由

 ゴミを撤去することなどで生じる建築残土をきちんと処分すれば、かなりの額が必要となります。“残土券” を発行して荒稼ぎをし、大阪府の砂防条例に引っかかるような業者を使えば費用を圧迫できますが、そのツケは大阪府民に回ってきます。

 正規価格でどのぐらいのコストが必要なのかを算出した上で、「ゴミ撤去費用の見積もり額が高すぎる」と批判しなければ説得力はないのです。

 佐川氏が国税庁長官に就任することがダメで、豊中市に隣接地を2124万円で売却した川北氏が就任したことは問題ない」と説明できなければ意味がないことを自覚していないのかもしれません。

 

3:交渉時の文書は廃棄されるのが当たり前

 “フェイクニュース” である『森友学園』の問題ですが、交渉時の文書が廃棄されていることは当然です。双方が交渉結果に合意した訳ですから、その時点で交渉時の文書を残しておく必要性はなくなるからです。

 批判している人は企業などで交渉した経験を持っていないのでしょう。

 機密事項を半永久的に抱えておくメリットはありません。交渉中の段階では双方のキーパーソンや懸念事項が示されている可能性があります。それをオープンにすることは将来的な悪影響を及ぼすリスクがあるため、契約が成立した時点で交渉用の資料は破棄されていなければならないのです。

 もし、問題があると思うのであれば、交渉過程ではなく「交渉結果」を見なければなりません。ゴミ撤去費の見積もり額を試算した上で、財務局の見積もりは高すぎることを数字で示すことが不可欠なのです。

 

 定められたプロセスに則っていた佐川・理財局長が評価されるのは当たり前のこと。朝日新聞や野党が希望する対応をしている方が大きな問題なのです。

 朝日新聞が「国有地が不当に安く売却されたと報じた内容は誤りであり、また政治家が関与したと伝えた内容も事実と異なることでした」と誤りを認めて謝罪しない限り、詐欺ニュースが流れ続けることになるでしょう。