福島への風評被害を払拭するという意味でも、EU の禁輸措置解除を得た安倍首相の業績は大きい

 ヨーロッパ歴訪中の安倍首相ですが、EU との EPA 締結に際し、「福島県の農産物に設けられている禁輸措置を緩和する」との発言を EU のユンケル委員長から引き出したと NHK が伝えています。

 実際に措置が行われるのは職員たちのバカンスが完了する9月頃が目安となるでしょう。発言内容が確実に実施されることを見守る必要がありますが、対応を明言させた首相の功績は高く評価されるべきものです。

 

 日本とのEPA=経済連携協定が大枠合意したことを受けて、EU=ヨーロッパ連合は、日本への輸出が2兆円以上増える可能性があるとして期待を示すとともに、福島県産の米などを対象にした輸入規制を、ことし夏以降、緩和する方針を示しました。

 (中略)

 一方、EUの執行機関にあたるヨーロッパ委員会のユンケル委員長は6日の記者会見で、福島県産の米などを対象にしたEUの輸入規制について、「夏休み明けに緩和できると確信している」と述べ、日本政府が指定した機関で安全検査を受けたことを示す証明書を求める規制を緩和する方針を示しました。

 

 EPA の大枠合意とともに、福島県産の農産物を対象にした輸入規制の緩和するとの合意を取り付けたことは大きく評価されるべきでしょう。

 「原発いじめ」などで騒いでいたメディアこそ、このニュースは好意的に報じるべきです。福島に対する “嫌がらせ” が1つ解消された訳ですから、それに尽力した安倍首相を始めとする関係者を称えるべきなのではないでしょうか。

 

1:サマーバケーション明けに輸入規制が解除されるかが注目点

 欧州委員会のユンケル委員長は以下のようにコメントしています。

 I would like to congratulate Prime Minister Abe on the remarkable progress Japan has made on making products from the Fukushima region safe, following the 2011 accident. I am confident and I will work into that direction that we will have after the summer break a further lifting of import measures.

 「福島県産農産物の安全性を進めた安倍首相を祝福したい」、「夏休み後に輸入規制が解除されることに向けて作業を続ける」との発言しています。おそらく、9月以降に進展があるかを注視しておく必要があるはずです。

 

2:トップから発言を引き出したのは安倍首相の功績、安全面を証明したのは個々の農家など関係者の功績

 安倍首相によるヨーロッパ歴訪の成果は多くの関係者による努力の賜物と言えるでしょう。

 欧州委員会のユンケル委員長から安全発言を引き出したのは安倍首相の功績ですし、安全面を証明する実務を担ったのは個々の農家であり、農協を始めとする関係者の功績です。EPA の大枠合意は実際に交渉を行った農水省の官僚が中心になっているはずです。

 それぞれの分野に従事する人々が結果を残した訳ですから、そのことは素直に評価すべきです。

 “反アベ” を掲げる人々やマスコミはそれができないから信用されないのです。「原発いじめ」とキャンペーンを張ったマスコミがこのニュースをどう報じるかも注目点と言えるはずです。

 

3:原発いじめを取り上げたマスコミは「EU が9月頃に輸入規制を解除するか」を観察し、報じるべき

 欧州委員会が認めたのは「バカンス明けに規制を解除するために動く」というものです。実際に解除されなければ意味がありませんので、有言実行するかを監視することはマスコミの役目であると言えるでしょう。

 「原発いじめ」を熱心に報じたマスコミは “権力の監視” にも興味を示しているでしょうから、EU という強大な権力が「約束を守るのか」という点を監視しなければなりません。もし、動きが鈍いようであれば、そのことを言論の舞台で指摘しなければならないのです。

 福島に対するデマをばら撒き続け、その総括すら満足にしていないメディアは贖罪をしなければならない立場です。福島の人々や安倍首相がその道筋を切り開いたのですから、自分たちが撒き散らかしたデマを片付けるべきなのではないでしょうか。