「代表戦で主力8選手を引き抜かれた状態で試合があるセリエB(2部)の日程はあんまりだ」とパレルモの会長が救済措置を求める
8月の終わりから9月初旬にかけて、サッカーでは代表戦が行われます。1部リーグは開催されない一方で2部リーグは行われることが一般的です。
ところが、イタリア・セリエB(2部)に所属するパレルモのザンパリーニ会長が「代表戦で主力8選手も引き抜かれる中、試合が開催されるのはあんまりだ。FIFA が日程変更をリーグに求めることを期待する」と述べていると『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じています。
1:なぜ、2部のパレルモに代表選手が多く在籍しているのか
各国代表に選出される選手は1部リーグのチームに所属しています。「実力の高い選手ほど上位リーグに所属する」という相関関係にあると言えるでしょう。
パレルモは 2016/17 シーズンはセリエA(1部)に所属していたのですが、降格してしまった関係でセリエBを戦うことになったという理由があります。
サッカー選手は複数年契約が基本です。契約期間が残っている選手を中心に1年でセリエAに復帰すれば、経営的なダメージは限定することができます。オーナー変更という劇的な動きが起きていたこともあり、選手の移籍に歯止めがかかっていたことが結果的に多くの主力選手が残る要因になったものと思われます。
2:パレルモから各国代表に招集された主力選手
では、実際にパレルモから各国代表に招集された選手を確認することにしましょう。パレルモは8月12日にカリアリ(セリエA)とコッパ・イタリア3回戦で対戦しており、この試合に先発した選手が主力であると考えられます。
その試合で起用されたフォーメーションは 3-5-2 で、以下の選手が先発していました。
- GK
- ヨシップ・ポサヴェツ(U-21 クロアチア代表)
- DF
- アリアジュ・ストゥルナ(スロベニア代表)
- ジュゼッペ・ベッルーシ
- チアゴ・チョネク(ポーランド代表)
- WB
- ミシェル・モルガネッラ
- ハイタム・アレーサミ(ノルウェー代表)
- MF
- マト・ヤヤロ(ボスニア・ヘルツェゴビナ代表)
- ラドスラフ・ムラフスキ
- イヴァイロ・チョチェフ(ベラルーシ代表)
- FW
- イリヤ・ネストロフスキ(マケドニア代表)
- アレクサンダル・トライコフスキ(マケドニア代表)
主力8選手に加え、FW のノルベルト・バログ選手が U-21 ハンガリー代表に招集されています。この状況では文句を言いたくなって当然と言えるでしょう。
3:2017/18 シーズンの国際Aマッチデーの期間中に4試合が組まれている
2017/18 シーズン中の国際Aマッチデーは4回あります。シーズン終了後にロシアW杯が控えているとなれば、多くても仕方がないと言えるでしょう。
- 2017.08.28 〜 2017.09.05
→ ブレッシア対パレルモ - 2017.10.02 〜 2017.10.10
→ パレルモ対パルマ - 2017.11.06 〜 2017.11.14
→ クレモネーゼ対パレルモ - 2018.03.19 〜 2018.03.27
→ パレルモ対カルピ
パレルモの試合日程を確認しますと、セリエC(3部)から昇格したチームとの対戦が2試合(パルマ戦とクレモネーゼ戦)あります。セリエA昇格を争うと見られるチームとの直接対決ではないだけに日程変更が認められるかは不透明です。
名物会長の1人であるザンパリーニ会長の希望に沿った結果となるのか。リーグ側が下す判断に注目と言えるのではないでしょうか。