「自衛隊や安保法制は違法」と掲げた “立憲主義” の共産党が「自衛隊を存続させる」と主張するのは矛盾である

 8日に行われた党首討論で、共産党など “立憲主義” を掲げる勢力が矛盾に陥っていることが明るみとなりました。

 共産党・志位委員長は「自衛隊は違憲」と主張しているにもかかわらず、政権を取った際には「自衛隊を存続させる」と述べているのです。論理的に矛盾していますし、意図的に虚偽内容を述べているのであれば、悪質と批判しなければならないことと言えるでしょう。

 

 首相 共産党は「自衛隊は違憲だ」と主張している。仮に連合政府を作った場合、国会で自衛隊を違憲と答弁したら自衛隊法は無効になる。

 志位氏 自衛隊と憲法9条は両立しえない。9条の理想を掲げて、自衛隊の現実を一歩一歩改革するのがプランだ。共産党が参画した政権ができ、日本を取り巻く平和的な環境が成熟して「もう自衛隊がなくても安心だ」という合意が成熟したときに初めて、憲法9条を全面実施する。合意が成熟するまでは合憲という政府の憲法解釈を一定期間引き継ぐ。党は違憲の立場を堅持する。

 

 日経新聞は自民党・安倍総裁と共産党・志位委員長の自衛隊についてのやりとりを上記のように伝えています。

 志位氏の発言内容には論理的に両立しないのですが、この点を指摘できない時点で共産党の知性は「悲惨」の一言に集約されると言えるでしょう。なぜなら、党の綱領と主張内容に矛盾が生じているからです。

 

1:共産党など “立憲主義” を掲げる政党が抱える矛盾点

 共産党などの政党は “立憲主義” を掲げ、政治活動を行っています。これは「憲法に書かれた内容に従うべき」と主張していることと同じです。

 現状、共産党・志位委員長は「自衛隊は違憲」との立場であることも宣言しています。そのため、採ることができる選択肢は論理的に決定されるのです。

  • “立憲主義” +「自衛隊は違憲」(=共産党)
    • 自衛隊存続:違法を容認することになり、「立憲主義を掲げる政党が立憲主義を反古にする」という矛盾をもたらす
    • 自衛隊廃止:政権綱領と主張に矛盾なし

 つまり、「自衛隊は違憲」という立場を採る共産党が「立憲主義の政党である」と主張するなら、政権綱領として「自衛隊を存続させる」との選択肢は存在しないのです。

 「自衛隊を廃止する」か「自衛隊は違憲であるとの考えを撤回するか」の二者択一です。そうでなければ、論理が矛盾していることになるからです。

 

2:両立していないことを「両立している」と強弁する共産党の劣化は著しい

 「自衛隊は違憲」と述べながら、「災害時には働いてもらう」という主張も矛盾しているのです。こうした矛盾点を問題視していないのですから、共産党の知性の劣化は非常に深刻と言えるでしょう。

 また、「北朝鮮と対話する」と主張している点に対し、「具体的に何を話すのか」との質問には具体的な回答をすることもできない有様でした。

 責任を取る立場にないから無責任な主張を述べているだけなのでしょう。明らかな矛盾点が生じているにもかかわらず、組織内からの指摘で事前に修正すらできないのですから、“裸の王様” と同じです。

 論理的な矛盾に気づく修正力もなく、虚偽内容を平然と流布しており、道徳性もあるとは言えません。有権者からの誤りの指摘を受け、方針転換する柔軟性もないのですから権力を与えるべきではないと言えるでしょう。

 

 共産党の寿命も残りわずかと言えるのではないでしょうか。