毎日新聞、「沖縄国際大に墜落したヘリと同型機がヘリパッド近郊に落ちた」とデマを流す
沖縄のアメリカ軍基地に配備されている大型ヘリコプター『CH53』が沖縄本島北部の訓練場近くに着陸後に炎上した事故で、毎日新聞を始めとするメディアが「沖縄国際大に墜落したヘリと同型機だ」と虚偽の内容を報じています。
これは事実に反する内容であり、訂正が必要です。
■ 毎日新聞などが報じた内容
例えば、10月12日の朝刊で事故を報じた毎日新聞は以下の内容をウェブでも記載しています。
沖縄本島北部で11日、大破し炎上した米軍のヘリコプターは、2004年8月に沖縄国際大に墜落した大型輸送ヘリと同型機だった。事故があった場所は建設時に激しい反対運動があったヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)にも近い民間の牧草地。人的被害は確認されていないが、危険と隣り合わせの生活を強いられる住民からは、改めて不安と怒りが噴き出した。
選挙で反基地活動を訴える陣営の援護射撃をしたいのでしょう。しかし、事実と異なる内容を報じることは報道機関として問題です。
■ 事実
事故が起きたヘリコプターに対する正確な認識ができているマスコミは現状では『琉球新報』だけと思われます。
CH-53D | CH-53E |
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高江のヘリパッド近郊に不時着・炎上したのは『CH-53E』です。この機種は2004年に沖縄国際大学に墜落した『CH-53D』の後継機であり、同型機ではないのです。
エンジンの数自体が異なっている訳ですから、“同型機” と主張することは困難なことです。
事故の原因についてですが、「老朽化した機体を無理して運用している」ことが大きいと推測できます。
運用開始が1981年ですから、すでに35年が経過しています。自衛隊は2009年から耐用寿命を迎えた機体から退役させ、後継機への切り替えを実施し、運用を終了させています。
退役した機体のパーツをアメリカに売却しているのですから、「アメリカ軍では『CH-53E』を運用せざるを得ない理由がある」と見るべきです。
後継機として『CH-53K』が2018年に運用開始予定であり、しばらくは『CH-53E』が運用されることになるでしょう。「後継機の開発の遅れ」が根本原因にある問題であり、「飛行を止めろ」という主張はやや説得力を欠くことになるのです。
「問題のある機体の運用を止めるべきだ。墜落した時は地元に被害が出るし、何より問題を抱えた機体で任務遂行を求められるアメリカ兵が不憫でならない」という主張をマスコミの前でできなければ説得力に世論を揺さぶることは難しいと思われます。