しばき隊界隈が熱烈に支援する立憲民主党の姜英紀候補が当選する可能性

 “しばき隊” が支援している候補が今回の総選挙に立候補しています。

画像:ネット上での指摘

 問題を起こす団体であることがネット上では知られている “しばき隊” ですが、マスコミから忖度され、テレビや新聞から情報を得ている人は存在すら知らないでしょう。では、トラブルメーカーが応援する候補が代議士になれる可能性があるのかを確認することにしましょう。

 

1:小選挙区で当選する可能性はゼロ

 大阪13区から立憲民主党の候補した姜(かん)英紀氏が「街宣活動をする」とのツイートに “しばき隊” の人物が写っていたことがネット上で注目された発端でしょう。

 大阪13区は「自民党の現職」と「維新の公認候補」が当選を争っており、姜(かん)候補が小選挙区で当選する確率はゼロです。情勢調査では名前すら挙げられておらず、泡沫候補という扱いになっています。

 ただ、重複立候補しているため、比例区での復活当選を狙う形となります。

 

 

2:立憲民主党が近畿比例区で5議席獲得すれば、当選の可能性は高くなる

 注目は「立憲民主党が近畿比例区で何議席を獲得するか」という点です。それによって、比例区で復活できる議員の数が決まってくるからです。

 立憲民主党は重複立候補した9名が「比例1位」に名を連ねています。つまり、惜敗率の高い候補から救済されるため、姜(かん)英紀候補が当選するかは他の選挙区との兼ね合いとなります。

 

表1:立憲民主党から衆院選・近畿比例区に出馬した議員
候補者名 選挙区情勢
辻元 清美
(大阪10区)
  • 自民党候補と小選挙区で競り合う
  • 小選挙区で当選の可能性あり
森山 浩行
(大阪16区)
  • 小選挙区で公明党候補と一騎打ち
  • 朝日新聞は「1歩リード」と報じる
  • 小選挙区で当選の可能性あり
村上 史好
(大阪6区)
  • 小選挙区で公明党候補と一騎打ち
  • 情勢調査では劣勢と報じられる
  • 惜敗率の関係(ダブルスコアで50%)で比例復活が濃厚
桜井 周
(兵庫6区)
  • 候補者4名の小選挙区で2番手
  • 前回総選挙で民主党候補が2番手で惜敗率50%超
尾辻 かな子
(大阪2区)
  • 候補者3名の小選挙区で3番手
  • 3番手の惜敗率が前回と同様なら、40% 強の予想
  • 自民と維新を除く、“野党統一候補”
村上 賀厚
(大阪1区)
  • 候補者5名の小選挙区で3番手の座を共産党の候補と争う
松井 博史
(大阪8区)
  • 候補者4名の小選挙区で2番手争い
  • 情勢調査は「自民党候補がリード」で一致
姜 英紀
(大阪13区)
  • 候補者5名の小選挙区で5番手
  • 自民と維新の候補が抜け出し、共産の候補とともに埋没

 

 辻元候補(大阪10区)と森山候補(大阪16区)は小選挙区で当選する可能性があります。両名が小選挙区で勝つことで、惜敗率の低い候補に比例区での復活のチャンスが回ってくるため、姜(かん)候補の命運に直結するのです。

 立憲民主党の候補が小選挙区で誰も勝てないと、姜(かん)候補は代議士になれないでしょう。これは姜(かん)候補より小選挙区で善戦すると見られる候補が5名いるからです。

 逆に、上述の2名が小選挙区で勝ち、立憲民主党が比例区で5議席を獲得すれば、姜(かん)候補にもチャンスが生まれます。現状では風が吹かない限り、厳しいと言えるのではないでしょうか。