『安倍晋三記念小学校』と森友問題を煽った朝日新聞、情報開示で虚偽が発覚

 森友学園の疑惑報道では「理事長だった籠池泰典氏と安倍首相の距離が近いこと」が問題として、メディアが盛んに報じていました。その一角である朝日新聞が報じた『安倍晋三記念小学校』とした記事が全くのデタラメだったことが明らかになりました。

画像:朝日新聞が報じた記事のファクトチェック

 

■ 朝日新聞が報じた内容

 朝日新聞は5月9日付の記事で「森友学園が『安倍晋三記念小学校』と記載した学校設立趣意書を提出し、財務省が首相に “忖度” したため、黒塗りで開示された」という主張内容で報じました。

画像:朝日新聞が報じた記事(2017年5月9日付)

 

 学園の籠池泰典・前理事長は8日夜、取得要望書類として提出した小学校の設立趣意書に、開設予定の校名として「安倍晋三記念小学校」と記載したことを朝日新聞の取材に認めた。

 (中略)

 「タイトルがなぜ不開示情報なのか」と追及した福島氏に対し、「その下に書いてある学校の経営方針と一体となっているため」などと説明。福島氏は「まさに安倍晋三という名前が、特例(の契約)を得られるためのノウハウになっているから示されないということ。なぜそこまで忖度(そんたく)するのか」と述べた。

 ところが、この記事の前提となる根拠が完全に崩れてしまったのです。明らかな誤報だったことが判明した訳ですから、社長が引責辞任をする必要があると言えるでしょう。

 

■ 事実

1:申請された学校名は『開成小学校』

 朝日新聞が『安倍晋三記念小学校』と記載されていたと報じた学校名が『開成小学校』だったことが情報開示で明らかとなりました。朝日新聞はこれを11月25日付の記事で報じています。

画像:開示された設立趣意書(朝日新聞より)

 黒塗りにされた情報でも「〇〇〇〇〇設立趣意書」であることは読み取れたはずです。

 タイトル部分のフォントサイズが統一されていることがマナーと考えると5文字であることが推測される状況で、『安倍晋三記念小学校』と9文字が入っているに違いないと煽った責任は大きいと言えるでしょう。

 

2:報道の基本である「裏取り」を怠った朝日新聞

 また、朝日新聞が悲惨なのは「報道の基本である “裏取り” を怠った」ことです。

 当事者の一方的な発言を鵜呑みにし、記事にしたのです。これは報道に携わる企業として致命的な失態です。朝日新聞の取材に対するコメントの真偽を確認せず、「籠池氏と安倍首相は近い距離にある」と煽ったのです。

 その根拠が崩れた訳ですから、謝罪をした上で責任を取る必要があります。

 

3:「主張内容をまとめただけ」という主張は通用しない

 おそらく、朝日新聞は「取材対象者の主張内容を報じただけ」と逃げを打つことでしょう。しかし、それは通用しなくなりつつあります。

 その根拠は『まとめサイト』の1つである保守速報が名誉毀損で訴えられ、地裁で敗訴となったからです。

 「ヘイトスピーチ」という観点で争われていましたが、保守速報(の管理人)はヘイトスピーチに該当する書き込みを行っていません。2ch の書き込みをピックアップし、サイトに掲載するという “編集作業” でもアウトと認定されたのです。

 保守速報(の管理人)の行為は朝日新聞が森友学園の件で行ったことと同じと言えるでしょう。この状況で、新聞社だけが “お目こぼし” をもらえるのであれば、あまりに不公平だと言わざるを得ません。

 

 朝日新聞は取材対象者の発言を裏付け取材する能力はないことが明らかとなりました。社説で「森友の再調査を命じよ」と展開する前に、まずは「自分たちの報じた記事の内容が性格であるか」の再調査を大至急行う必要があると言えるのではないでしょうか。