韓国からの訪日観光客が過去最多となる中、日本が韓国側に譲歩しなければならない理由はない
日韓関係は良好とは言えない状況が続いていますが、日韓議員連盟に属する議員からは「ムン・ジェイン大統領の訪日を景気に、関係改善を図りたい」とのコメントが出ていると NHK が報じています。
これはピントのズレた意見と言えるでしょう。なぜなら、関係を悪化させたのは韓国であり、譲歩しなければならない立場なのは韓国だからです。また、日本側には譲歩するだけのメリットがないため、無理に急ぐ必要は皆無なのです。
日韓議員連盟の会長を務める自民党の額賀元財務大臣は「日韓共同宣言から20周年となる来年初頭には、日中韓3か国の首脳会議が東京で開催される可能性があり、その場合、ムン・ジェイン大統領が初めて日本を訪問することになる。来年を新たな日韓関係の構築の絶好の機会にしなければならない」と述べ、来年、日中韓3か国の首脳会議を開いてムン・ジェイン大統領の日本訪問を実現し、両国の関係改善を図る必要があるという考えを示しました。
韓国の大統領が単独で訪日する訳ではありません。日中韓の3ヵ国首脳会議を日本で開催し、それを契機に韓国との関係改善に乗り出そうと主張しているのです。
日韓議員連盟に属している議員は「韓国絡みの利権」を有していることでしょう。両国間の関係が極端に冷え込んでいる現状では何の存在感も発揮できない訳ですから、関係改善に奔走する動機は十分にあると言えるでしょう。
しかし、多くの日本人にとっては何のメリットもないのです。反発を招くだけに終わることが濃厚な状況なのです。
1:「歴史戦で反日活動はするが、経済援助はしろ」と要求する韓国
韓国は『ツートラック』という考えを受け入れるべきと主張しています。これは「政治と経済は別。歴史戦で反日活動はするが、経済では韓国を援助すべき」という完全な “ご都合主義” なのです。
具体的に指摘すると、以下の項目になるでしょう。
- 政治面
- 慰安婦合意の撤回
- 歴史戦での反日活動を継続
- 経済面
- 日韓の通貨スワップ協定の締結
- 就職難の韓国人学生を日本国内で雇用
政治では反日活動を全開とするが、経済は別物であるというムシの良い話を要求しているのです。
年内に来日すると見られているカン・ギョンファ外相も同様の主張を展開することでしょう。韓国が勝手に反日活動を展開した訳ですから、日本側が “お土産” を持たせる必要はないのです。無視すれば十分と言えるでしょう。
2:“最悪の日韓関係” でも、韓国からの訪日観光客数は過去最高
日韓関係が大きく冷え込む中、影響が出ているのは韓国だけと言えるでしょう。なぜなら、聯合ニュースは次のように伝えているからです。
韓国観光公社と日本観光庁によると、1~10月の訪日韓国人客は583万8600人で、同期間の訪韓日本人客(190万4282人)の3倍以上だった。
訪日韓国人客は前年同期比40%急増し、昨年通年の509万302人もすでに超えた。旅行で日本を訪れる韓国人は毎月平均60万人近くいることから、今年通年の訪日韓国人客は700万人を超えることが確実視される。
これに対し、1~10月の訪韓日本人客は前年同期(188万7473人)とほぼ変わらなかった。今年通年では前年比0.8%増の230万人余りにとどまると予想される。
日本側からすれば、韓国人旅行客は過去最多を記録することが確定的な状況なのです。政治的に “最悪の日韓関係” の中での数値としては悪くはないと言えるでしょう。
どの国を訪問するかは個人の意思が尊重されるべきですし、「韓国人だから」という理由だけでは冷遇すべきではありません。他の外国人観光客と同様の扱いをすれば、十分なのです。
3:約束を守る気がない韓国に譲歩し続けたことが問題
ゴールポストを平気で動かし続ける韓国に配慮し続けたことが日韓関係が拗れる原因になったのです。
ソウル市内で運行されるバスに慰安婦像が鎮座している。アメリカのトランプ大統領が訪韓した際の晩餐会で “独島エビ” や “自称・慰安婦” が出てくる。『慰安婦合意』を守る気もなければ、『徴用工問題』でも火種を作るために奔走する。
要するに、約束を守る気がない韓国に配慮・譲歩し続けたことが問題なのです。「約束を破棄できるのは権力があるからだ」という道徳観を持った韓国と理解しあえると考える方が明らかにお人好しと言えるでしょう。
日本にとっては「現在の日韓関係」で十分なのです。韓国側が『慰安婦合意』を着実に履行して誠意を示さない限り、日本側が譲歩する必要性はないと言えるのではないでしょうか。