トランプ大統領が「米朝会談で拉致問題の提起」を約束、安倍政権が成果を1つ残す

 読売新聞によりますと、現地4月17日にアメリカ・フロリダ州で行われた日米首脳会談で「トランプ大統領が米朝首脳会談の場で拉致問題の提起」を約束したとのことです。

 これは安倍政権の外交成果の1つと言えるでしょう。この “約束” が実行するかを踏まえた上で安倍首相とトランプ大統領への評価をする必要があります。

 

 安倍首相とトランプ米大統領による日米首脳会談が17日(日本時間18日)、行われた。

 両首脳は対北朝鮮で連携を確認、トランプ氏は首相に対し、6月初旬までに開催予定の米朝首脳会談での日本人拉致問題の提起を約束した。トランプ氏は米朝が極めて高いレベルで協議していることを明らかにし、休戦状態にある朝鮮戦争の「終戦」にも意欲を示した。

 安倍首相がトランプ大統領に「米朝首脳会談での日本人拉致問題の提起」を約束させたことは大きな外交成果です。

 拉致問題が表面化してから解決に向けて積極的に取り組み、その上で成果を残しているのです。この点は与野党に関係なく、評価しなければならないと言えるでしょう。

 

トランプ大統領が首脳会談で約束を実行に移すのかが注目点

 拉致問題で安倍政権が残した成果は評価されるべきです。トランプ大統領が「拉致問題の提起」を約束した訳ですから、次は「約束が実行されるのか」が注目点になります。

  • 拉致問題を提起:トランプ大統領の姿勢を評価
  • 拉致問題に触れず:約束を守らなかった政治姿勢を批判

 “トランプ大統領の約束” は米朝首脳会談の結果が出た後に論評すれば良いことです。評価すべき点はこまめに称賛しておくことは大事なことなのです。

 

米朝首脳会談の結果次第でマスコミは手のひらを返すことは可能

 まず、「米朝首脳会談が開催されるのか」に疑問符が残っている状況です。また、トランプ大統領が約束したのは「首脳会談で拉致問題を提起する」ということです。

 つまり、提起は “拉致問題解決に向けた1歩” であり、“最後の1歩” ではないのです。

 そのため、約束が守られた場合は「次の1歩に向けた取り組み」が重要になります。(約束を守った)トランプ大統領と(約束を取り付けた)安倍首相を称賛しても、拉致問題解決はまだ道半ばなのです。称賛した上で、次のステップでも結果を出すようエールを送るべきでしょう。

 逆に、約束が守られなかった場合はトランプ大統領と安倍首相を批判できる根拠をメディアは手にするのです。「約束を守らなかった大統領」や「得意の外交で失態した首相」と事実を基にした記事を書けるのですから、適切な時期が訪れるまで待つことが重要だと言えるはずです。

 

 安倍首相は今回の日米首脳会談で拉致問題だけでなく、TPP など通商交渉も行っていることでしょう。経済分野においても、安全保障と同様に成果を残すことができるのかを見守る必要があると言えるのではないでしょうか。