毎日新聞、「朝鮮で1942年に徴兵が行われた」との “デマ” を流す

 毎日新聞の栗原俊雄記者が第二次世界大戦中に連合軍捕虜の監視員を務めた朝鮮人男性の「(旧・日本軍に)徴兵された」という事実と異なる発言を使ったフェイクニュースを流しています。これは悪質なデマと言わざるを得ません。

画像:毎日新聞の記事に対するファクトチェック

 

■ 毎日新聞が報じた記事の内容

 毎日新聞の栗原俊雄記者が報じた記事で問題なのはイ・ハンネ(李鶴来)氏の “誤った認識に基づく発言” をそのまま報じていることです。

画像:イ・ハンネ(李鶴来)氏の事実と異なる発言

 6月12日。私は知人の大学4年生3人と共に東京都内の李さん宅を訪ねた。大日本帝国の植民地だった朝鮮出身の李さんは戦争中、日本人軍属として南方で連合国軍捕虜の監視員になった。

 (中略)

 学生3人はジャーナリスト志望。第二次世界大戦の戦闘は73年前に終わった。しかし、今も苦しみ闘っている人たちがたくさんいることを知ってほしい、記者になったら報道してほしいと願い、取材に誘った。

 「仲間たちの無念を晴らすまでは死ねない」。命を削るように運動を続ける李さんたちの「終わらない戦争」は、私たちに何を突きつけているのか。 <取材・文 栗原俊雄>

 事実と異なる内容をそのまま報じることは「ジャーナリズム」に反することです。活動家の主張内容を鵜呑みにして報じることに価値観を見出すことこそ、問題であるとの認識を持たなければなりません。

 

■ 事実

 イ・ハンネ(李鶴来)氏は「1942年頃の5月か6月に軍属として徴兵された」と主張していますが、これは誤りです。なぜなら、イ・ハンネ氏が生まれ育った朝鮮で徴兵されたのは1944年だからです。

 この事実は高木健一氏や福島瑞穂氏らが起こした訴訟(PDF)で原告側が認めていることです。

画像:1944年から朝鮮半島での徴兵が始まったことを認める訴状

 慰安婦問題で “広義の強制連行” という概念を示した朝日新聞を参考にしたロジックを展開しようとしているのでしょうか。

 1944年以前は『志願制』であり、イ・ハンネ氏は自らの意志で戦争に参加したのです。第二次世界大戦時に朝鮮半島では戦闘はありませんでしたし、徴兵・徴用も1944年まではありませんでした。

 

 記事を執筆した栗原俊雄記者はジャーナリスト志望の学生3名とともに取材を行ったとのことですが、「取材対象者が語った内容」に対する裏付け作業は怠っている時点で論外です。

 活動家の語る内容を鵜呑みにし、事実と異なる内容を報じることは機関紙によるプロパガンダと同じです。今も苦しみと戦っているという人物が流した “デマ” によって、苦しめられる人が出ることの片棒を担いでいることを自覚しなければなりません。

 『歴史修正主義』を批判するなら、まずは自分たちの求める政治的主張のためなら、平気でデマを流す姿勢を猛省すべきと言えるのではないでしょうか。