支持層の大半から「期待できない」と回答される現実を立憲民主党は直視しなければならない

 8月第1週に NHK朝日新聞が「支持政党の世論調査」を実施し、その結果が公表されてます。

 マスコミが「安倍1強」と呼びたくなるほど『野党総崩れ』の様相が強くなっているのですが、その原因は「野党の姿勢に問題があるから」と言えるでしょう。なぜなら、野党第1党である立憲民主党の支持者でさえ、大半が「期待できない」と回答しているからです。

 

 野党への世論の視線も厳しい。自民への対抗勢力として野党に「期待できない」が80%。「期待できる」は11%にとどまった。立憲支持層に限っても67%が「期待できない」。立憲の政党支持率は6%で、昨年の衆院選以降で最低だった。

 朝日新聞が行った世論調査で、立憲民主党の支持者の3分の2が「野党には期待できない」と回答しているのです。このことに対し、立憲民主党の支持者は危機感を持たなければなりません。

 明らかに支持層の分析を見誤った結果、自滅していると言わざるを得ないでしょう。

 

民進党時代の支持率水準に戻った立憲民主党

 NHK が発表した2018年8月時点での各政党の支持率は以下のとおりです。

画像:NHK世論調査(2018年8月)

 自民党が 35.6% でトップ、野党第1党の立憲民主党は 5.6% と大きく水をあけられている状況です。調査を行う媒体ごとに差があるとは言え、似たような数値が並ぶことに間違いはないでしょう。

 結果だけを見れば、「安倍1強」と言うことは理解できます。しかし、実際は「与党・自民党は普通、野党は問題外」というレベルであり、“マシなレベルの野党” すら存在しないことが「安倍1強」の原因を言わざるを得ません。

 

“支持層の大部分から期待されていない政党” が野党第1党であるという現実

 マスコミがいくら「安倍1強」を嘆く論調を展開しても、望む効果は得られないでしょう。なぜなら、政権批判の受け皿となるはずの野党第1党が支持者の大半(= 3分の2)から「期待できない」と見放されているからです。

 立憲民主党などを熱烈に支持する人々は「世間が野党の主張を知らないから、支持が伸びていないだけ」と主張して来ました。

 しかし、肝心の支持層でさえ、「期待できない」との声が多数派なのです。これでは野党支持ではない無党派層が「野党に期待する」などと表明することはないでしょう。

 立憲民主党を始めとする野党の支持率が凋落し続けるのは旧・社会党の『無責任・お花畑路線』を展開していることが1つの原因です。この姿勢をマスコミが厳しく批判しない限り、野党が自民・公明の両党で構成される与党の代わりになると見なされることはないでしょう。

 

職責を果たそうとしない政治家らで構成させた政党に何を期待しろと言うのか

 「自民党しか選択肢が存在しない状況」を歓迎する有権者は少数派でしょう。なぜなら、自民党の政策に問題があると判断しても、代替策を選択できないからです。

 「安倍1強」を懸念する声が世論調査に現れるのは上記の理由があるからなのですが、野党やマスコミは「『安倍1強』を懸念する有権者は無条件で野党を支持する」と勘違いをしていることが致命的です。

 与党は「国会で議論を行う」など政党や国会議員としての “仕事” を全うしています。

 しかし、野党は国会で幼児や児童のように騒ぎ、職責を放棄してサボる有様です。その上、「国会で議論に応じられないのは与党のせいだ」と責任転嫁を行うのですから、有権者が野党に厳しい視線を向けるのは当然のことなのです。

 

 “真っ当な政治” を目指すと宣言する野党ですが、支持者からでさえ「マシな政党になれ」とメッセージを送られている状況です。立憲民主党の首脳部がこの現実を直視するよう、メディアが警鐘を鳴らすことが求められていると言えるのではないでしょうか。