野党やマスコミは『ムン・ジェイン政権の経済政策』を反面教師にしなければならない
野党やマスコミが主張する「最低賃金の大幅な引き上げ」や「脱原発」ですが、実際に推進をした国が存在します。
その国は韓国です。ムン・ジェイン大統領が『所得主導成長』と『脱原発』という形で実施しましたが、肝心の経済が落ち込み、中央日報の社説やコラムで真正面から批判されるという事態を真似ています。
「明らかな失敗例」と言うべき政策なのですから、同様の政策を実施しようとしている日本の野党やマスコミはムン・ジェイン政権による経済政策を『反面教師』として活用しなければならないと言えるでしょう。
韓国経済を亡ぼす二大元凶がある。一つ目が国家指示型の所得主導成長論で、2つ目が脱原発偶像崇拝だ。元凶がやってしまった。統計庁が2018年7月の就業者数が2708万人で、前年同月に比べて5000人増えたと発表した。就業者増加率0.0%。雇用市場に出てくる青年層の求職需要に合わせるなら月平均雇用増加数が30万件はないとダメだ。
(中略)
文大統領が言い訳できるようなものはないということだ。雇用を増やすと言って注ぎ込んだ30兆ウォン(約3兆円)の予算は蜃気楼(しんきろう)のように消えた。
この記事を執筆したのはコラムニストのチョン・ヨンギ氏ですが、根拠となる数字を示しているため、批判に耳を傾ける必要があると言えるでしょう。
特に、雇用対策として3兆円もの予算を投入しておきながら、雇用増加率 0.0% は致命的です。同様の政策を訴える日本の野党やマスコミは原因を特定し、同じ失敗を日本でしないような改善策を施しておく必要があるはずです。
『所得主導成長』と『脱原発の偶像崇拝』という経済を低迷させる元凶
ムン・ジェイン政権が経済政策で失敗している原因は『所得主導成長』と『脱原発の偶像崇拝』の2つです。
所得主導成長論 |
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脱原発の偶像崇拝 |
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「所得が多くなれば、支出も増えるはずであり、それによって経済成長する」という考えが『所得主導成長論』の根幹に存在しているのでしょう。しかし、その主張を実証する手段として『最低賃金の引き上げ』を選択することは悪手です。
なぜなら、最低賃金に見合う働きのできない人物は企業から解雇されることになるからです。解雇ができないなら、企業が破綻するしか道は残されなくなります。経営体力のある大企業の正社員以外は賃金引き上げによる恩恵を受けることは難しいのです。
しかも、そこに脱原発による電気代高騰を招きました。雇用情勢を悪化させた上、生活費を増大させた大統領による経済政策など支持できるものではありません。この点は自明と言えるでしょう。
「雇用情勢に対する経済政策」に『右派政権』も『左派政権』も関係ない
日々の生活を送る上でお金は必要不可欠です。そのため、ほとんどの国民は「自分の手元にどれだけのお金があるのか」という点を見ているのです。
「アベノミクスは金持ち優遇政策」と主張したところで、有権者には響かないでしょう。その主張には『対案』が含まれていないからです。
「我々の対案は 〇〇 で、以下の具体的政策を実施します。それにより、アベノミクス実行時よりも有権者の皆さんが豊かになります」と説明することが重要なのです。日々の生活がかかっている一般有権者が『政治的イデオロギー』よりも『具体的な経済政策』を支持するのは当たり前です。
“まともな勤労経験を持たない活動家” が立案した『経済政策』は “日々の生活を蔑ろにできない一般有権者” からNOを突きつけられるという現実を直視することから野党やマスコミは始める必要があるでしょう。
野党とマスコミが主張する「最低賃金の引き上げ」と「脱原発」でボロボロになっているムン・ジェイン政権
立憲民主党を始めとする野党や朝日新聞などのマスコミは「最低賃金の大幅な引き上げ」や「即時の脱原発」を主張しています。
野党やマスコミの主張が間違いであることはムン・ジェイン政権が実証しているという点が皮肉と言えるでしょう。韓国に親近感を覚えているのですから、「ムン・ジェイン政権の経済政策が失敗している」ことも知っているはずです。
つまり、今までも同じように「最低賃金の引き上げ」や「脱原発」を主張し続けるのであれば、要警戒です。なぜなら、ムン・ジェイン政権が失敗した経済政策を日本でも実行しようとしていることになるからです。
日本経済に悪影響を与えるような政策を実行しようとする勢力を政権の座に就かせる意味はありません。「ムン・ジェイン政権の経済政策は何が問題だったのか」、「その問題点をどのように改善して実行に移すのか」を有権者に説明できないようでは野党に期待することもできないでしょう。
どの国にも、良い面と悪い面があります。韓国については「ムン・ジェイン政権の経済政策」を『反面教師』として活用することができるかが野党やマスコミには問われていると言えるのではないでしょうか。