ハフポの「東京新聞・望月記者を助けるために中2女子が1人で署名活動に立ち上がる」との記事に “二番煎じ疑惑” が浮上

 「菅官房長官の記者会見での質疑を問題視されている東京新聞・望月記者を助けたいとの思いで、中2女子がたった1人で署名活動に取り組んだ」との記事がハフィントンポスト・関根和弘氏の署名で掲載されています。

 ただ、記事の内容に疑義が生じているのです。裏付けなど事実確認を怠った可能性が浮上しているのですから、関根記者は取材手法などを明らかにして説明する責任があると言えるでしょう。

 

関根記者が記事に掲載した内容

 関根記者がハフィントンポストで記事にした内容は以下のものです。

  • 望月記者を支援する署名活動を決意した理由を本人(= 中2女子)に聞いた
  • 東京都に住む中学2年の女子生徒(14)は望月記者と以前の自分と重なり、母親の助けを借りて署名を募った
  • 署名集めの最中に望月記者から DM を受け取った

 まず、問題となるのは「タイトルと本文に矛盾」が存在している点です。関根記者は “中2の女子学生がたった1人で” と書いていますが、記事本文には「母親の助けを借りて」と書いているのです。

 この時点で記事に疑念があると言わざるを得ません。署名サイトの『利用規約』にも抵触する行為に当たるのです。

 また、該当の中2女子には “なりすまし疑惑” が浮上しているのです。関根記者が取材内容に対してどのような裏付け作業を行ったのかを明らかにする必要があると言えるでしょう。

 

関根記者は “中2女子” にいつ・どこで・どのように取材をしたのか

 関根記者は「本人に聞いた」と記事に書いているのですから、「いつ・どこで・どのように取材をしたのか」を明らかにしなければなりません。これは公開できる内容であり、「拒否する資格は(関根記者には)ない」と言えるでしょう。

  • いつ:『日時』と『取材に要した時間』
  • どこで:『取材場所』
  • どのように:『取材形式』

 例えば、「都内にある女子生徒宅で保護者が同席する形での取材を〇月〇日に行った」という形で公開することはできるでしょう。これができないようだと、記事の内容に疑念を抱かれる結果になってしまうからです。

 ただ、現状では関根記者は「ネット上でやりとり」を『取材』として記事を作成した可能性が濃厚です。

画像:関根記者によるツイート

 署名サイト chenge.org で署名活動をしたという女子中学生のアカウントに対し、関根記者が「詳細を DM で聞かせて欲しい」と依頼しているからです。

 ネットを経由で取材することに問題はありませんが、「本人確認をどのようにしたのか」は説明する責任が関根記者にはあるでしょう。なぜなら、「該当アカウント(@Asuka08131)が中学2年の女子生徒である」という根拠が示されていないからです。

 

change.org は「16歳以上」でないと、署名キャンペーンを立ち上げることは規約違反となる

 “なりすまし疑惑” が浮上した根拠の1つは「署名サイトの利用規約に抵触する」ことです。change.org では「16歳以上」と利用年齢が定められています。そのため、16歳に満たない中学2年生が署名キャンペーンを立ち上げることはできないのです。

 もし、(今回のように)14歳の中2女子が署名活動を行いたいのであれば、大人が代理する形でキャンペーンを立ち上げることで可能です。

 しかし、この場合はハフポが記事にした「14歳の中2女子が “たった一人” で署名活動を行う」という部分が『捏造』となるのです。該当の記事を執筆した関根記者には事実関係に対する説明をする責任があると言えるでしょう。

 

「中学2年生がツイートしている」とは言いにくい不自然な時間帯でのツイートが目立つ

 次に、中2女子を名乗る該当アカウント(@Asuka08131)によるツイートが行われる時間が「中学2年生にとっては極めて不自然な時間帯」が目立っていることが確認可能です。

 以下は該当アカウントが2月下旬から3月初旬にかけて行った600ツイートの曜日・時間帯についての傾向を図示したものです。これを見ると、“なりすまし” の可能性が高いと言わざるを得ないでしょう。

画像:該当アカウント(@Asuka08131)によるツイートの傾向
  1. 曜日に関係なく、16時から20時までのツイートは皆無
  2. 授業のある時間帯(平日の9時から15時)でもツイート
  3. 土日の10時から12時まではツイートが皆無
    • 日曜は10時から18時までツイートがない

 これは「中学2年生」ではなく、「専業主婦」に多い行動パターンの傾向が強く現れていると言えるでしょう。専業主婦が『夕食』や『休日の昼食』の準備で忙殺される時間帯ではツイートが止まり、“空き時間” が生まれる時間帯ではツイートが行われているからです。

 学校終わりから夕食までの時間帯は中学生にとっては「自由時間」ですから、ここでツイートがないのは不自然です。また、中学2年生が “受験勉強が本格化する前” で羽を伸ばせる土日に大好きなツイートが途絶えていることも奇妙と言わざるを得ないでしょう。

 

 過去には「どうして解散するのですか」と国政選挙前に登場した『小4偽装サイト』で炎上した青木大和氏(慶大生・当時)のケースもあるのです。今回も同様の事例であることは十分に考えられることでしょう。

 まずは記事にした関根和弘氏が「自らの取材で得た情報をどこまで裏付け作業を行ったのか」を明らかにし、捏造・歪曲に該当する部分については速やかに訂正を行う必要があると言えるのではないでしょうか。