テレビ朝日、ツイッターユーザーに投稿画像の無償利用を打診してネット上で厳しく批判される

 テレビ朝日がツイッターユーザーが投稿した「報道的に価値のある画像」を自社の報道で利用するために無償利用の打診をしたことが明るみにさらされ、ネット上で批判を招いています。

 自分たちが提供する場合は「相応の対価」を要求する一方、取得する際は「規則だから対価を払うことはできない」との詭弁を呈しているのです。乞食のような振る舞いを平気でする界隈が世間から尊敬を勝ち取ることはできないという現実に目を向ける必要があるでしょう。

 

テレビ朝日のツイート

 テレビ朝日の報道局は公式ツイッターアカウントで以下のツイートを行いました。

画像:テレビ朝日のツイート

 上越新幹線が停電で止まった際に乗車していたことをツイートしたユーザーに取材を申し込み、投稿画像の無償提供を依頼したのですが、「有償なら可」と返されました。

 それに対し、「貴重な画像であることは認識しているが、規則で謝礼を出せないことを理解して欲しい」と食い下がっているのです。この姿勢は批判されて当然と言えるべきものでしょう。

 

「メディアに売り込みがあったネタ」ではなく、「メディアが使いたいと申し出たネタ」にも対価を払わない放漫な姿勢

 マスコミが批判を招いているのは「自分たちが報道で使いたいと申し出たネタへの対価の支払いを拒んでいるから」です。

 メディアに持ち込まれた “ネタ” が真偽の怪しいものが紛れ込んでいるのは事実でしょう。「報酬を出さない」ことで偽物を掴むリスクを軽減させる自衛策を講じることは理解できます。

 しかし、インターネットと SNS が発達した現代では誰もが記者なのです。

 今回の件では『東西線沿線民(@localmyo)』氏がツイッターで報じた特ダネをテレビ朝日が “後追い” し、「ニュース素材を無償で使わせて欲しい」と依頼したのです。自分たちが「使いたい」と依頼したにも関わらず、「規則だから謝礼は払えない」は放漫と言わざるを得ません。

 テレビ朝日は「放送した番組の価値」に対してスポンサーから資金を受け取っているのであり、この点との矛盾を説明できない時点でメディアのロジックは詭弁に過ぎないのです。

 

給与を得ている社員記者が誤報・捏造をする状況で「謝礼を払えばヤラセが出てくる」という主張は通用しない

 テレビや新聞に共通する主張は「謝礼を払うと、ヤラセが出てくる」というものでしょう。しかし、この主張は通用しません。

 なぜなら、「報道で裏を取っていない」と主張していることと同じだからです。

 スクープ記事にヤラセが紛れこむリスクを懸念するなら、自社社員に高給を支払う正当性がありません。給与やボーナスという形でマスコミから対価を得ている記者による誤報・捏造・歪曲記事は後を絶ちません。

 “謝礼” を目当てにした記事が出ることは問題で、“自社の売り上げ” を伸ばすための歪曲記事は問題なしとの姿勢は速やかに是正すべきでしょう。これがマスコミ不信の原因の1つになっているからです。

 

 20世紀に通用していたマスコミ界隈の “俺様ルール” は時代遅れなのです。SNS という新しいツールと適切な関係性を構築できないマスコミの価値観が低下していくのは当然の結果と言えるのではないでしょうか。