旭日旗騒動の発端は「サッカー韓国代表の主将を務めた選手(= キ・ソンヨン)による日本への差別行為に対する言い訳」

 韓国が「旭日旗は日本がアジアを侵略した際の象徴」などと難癖を付けることに賛同し、歩調を合わせる識者やマスコミが日本には多く存在します。

 しかし、騒動の発端は「韓国人サッカー選手の日本に対する差別行為」であり、それが韓国で政治問題に変化したことが理由です。したがって、韓国の主張に賛意を示す論調そのものに厳しい批判をしなければならないと言わざるを得ないでしょう。

 

旭日旗騒動を作ったのはサッカー韓国代表の主将を務めたキ・ソンヨン

 今現在、20代の “若い世代” が旭日旗騒動の原因を知らないことは仕方ありません。なぜなら、騒動の発端は2011年1月のことだからです。

 2011年1月にカタールでサッカーのアジアカップが行われ、準決勝で日本と韓国が対戦しました。この試合は前半23分に韓国がキ・ソンヨンの PK で先制したのですが、ゴールセレブレーションでカメラに向かって以下のパフォーマンスをしました。

画像:キ・ソンヨンによるモンキー・パフォーマンス

 これは「モンキー・パフォーマンス(= 猿まね)」と呼ばれるもので、相手を「猿」と侮辱する差別行為です。

 当然、批判を受けることになり、キ・ソンヨンは釈明に追われました。ところが、釈明の内容が二転三転したのです。

 

「Cheeky MonKI (= 調子に乗ったサル)」とイギリスで批判されるまでに発展

 キ・ソンヨンが行った差別パフォーマンスに対する釈明は次のように変遷しました。

  1. 「日本に向けてやった」
    → 韓国国内から「差別だ」との批判が起きる
  2. 「試合会場に旭日旗があり、傷ついたから。私には愛国心がある」
    → 「会場に旭日旗はなかった」と指摘が入る
  3. 「スコットランドの差別主義者に向けたもの」
    → 「差別があったとの事実はない」と批判
  4. 「旭日旗があったから」

 最初は「日本をバカにする目的があった」と認めていたものの批判を浴びると、「旭日旗があったから」と虚偽の弁解をしました。しかし、弁解が嘘であることが判明すると、今度は当時の所属チームであるスコットランド(のセルティック)に問題があったからと嘘を付いたのです。

 当然、悪者扱いされたスコットランドのメディアは怒ります。

画像:Cheeky MonKIと批判するイギリス・メディア

 だから、「Cheeky MonKI (= 調子に乗ったサル)」と Monkey と Ki Sung-Yueng を掛け合わせた記事で厳しく非難するまでの事態となったのです。

 

韓国が旭日旗騒動を続けた理由は「サッカー韓国代表の絶対的な主力選手の選手生命を守るため」

 韓国で旭日旗騒動が続いた理由は「キ・ソンヨンの選手生命を守るため」という事情がありました。なぜなら、キ・ソンヨンはサッカー韓国代表で絶対的な主力選手で、キャプテンも務めた選手だからです。

 明らかな差別行為をした代表選手が謝罪もせずに逃げているのですから、差別の被害者(= 日本)側から「厳しい対処」を要求されると代表チームで起用することが難しくなります。

 だから、問題の本質から世間の注目を逸らすために「関係のない旭日旗問題」をでっち上げ、事あるごとに騒ぎ続けているのです。しかも、本来は差別行為を厳しく糾弾しなければならない立場にある日本サッカー協会は事勿れ主義で動きませんでした。

 その結果、2011年1月に蒔かれた『旭日旗騒動』の種が大きく成長し、韓国が「公式の場で使うな」と政治問題として利用するようになったのです。30歳以上のメディア関係者や有識者でこの事実を知らない時点で論外と言わざるを得ないでしょう。

 したがって、この騒動において韓国に配慮する理由は微塵もないのです。

 

2009年の WBC 決勝で旭日旗は普通に振られている

 韓国による旭日旗騒動が「作られたもの」と言える根拠は「2011年以前には何の批判を浴びていないから」です。その根拠の1つは「2009年3月に行われた WBC 決勝」です。

画像:2009年WBC決勝・日本対韓国

 アメリカ・ロサンゼルスにあるドジャー・スタジアムで延長戦の末に日本が韓国を下して「2大会連続で優勝」に輝いたのですが、優勝が決まった瞬間に旭日旗がバックネット裏で振られていることを見てとることができます。

 試合中にも旭日旗は(バックネット裏で)広げられていましたし、イチロー選手の煽り文句があったこともあり、韓国国内での視聴率も高かったはずです。

 しかし、旭日旗に対するクレームは全くありませんでした。もし、そのようなクレームがあったなら、試合内容をそっちのけで大騒ぎしていたことでしょう。そうした事実がないのですから、10年前には旭日旗騒動は存在すらしなかったのです。

 また、2010年に韓国ソウルで行われた G20 のロゴも「旭日旗を彷彿させるデザイン」ですが、批判が起きるどころか誇らしげに展示されている有様です。

画像:2010年に韓国で行われたG20

 したがって、韓国人サッカー選手が自らの保身のために発した嘘が韓国国内の反日ツールとして政治問題と化しただけなのです。この事実をひた隠しにして韓国の主張に理解を示す言論人は終わっていると言えるでしょう。

 

 「嫌がっている人がいるから理解すべき」と主張するなら、「韓国に言いがかりを受け入れることを嫌っている人」に対しても同様に理解を示すべきだと言えるのではないでしょうか。