人口100万人あたりの新型コロナウイルスによる週間死者数

 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスですが、累計だと現状が読み取りづらいため、「人口100万人あたりの週ごとの死者数」をグラフにしました。日本や韓国などは以下のとおりです。

画像:人口100万人あたりの新型コロナウイルスによる週ごとの死者数

 

参考データ

 新型コロナウイルスによる各国の死者数は厚労省が発表している数値です。木曜日で区切った理由は「今後も平日が続く(= 厚労省が現状を発表する)から」であり、それ以外の理由はありません。

 食物の誤嚥による不慮の窒息死は消費者庁が発表している資料(PDF)、肺炎による死者数は厚労省が発表した2018年人口動態統計の死因(PDF)を用いています。

 

日本での主な死因(2018年)

 新型コロナウイルスは肺炎を引き起こしますが、日本では「肺炎」による死者は年間9万人を超えています。(2018年の数値)

 ちなみに、肺炎以外の主な呼吸器系の「年間死亡者数」と「人口100万人あたりの週間死亡者数」は下表のとおりです。

表: 日本の主な死亡理由(2018年)
  年間 週間
100万人対
絶対値 100万人対
肺炎 94661 750.7 14.4人
誤嚥性肺炎 38460 305 5.85人
不慮の窒息
(気道閉鎖)
約4200 33.3 0.64人
結核 2204 17.5 0.34人
新型コロナ
(3月13〜19日)
0.13人
他殺 273 2.16 0.041人

 新型コロナウイルス(covid-19)で3月13日から19日の間に日本で亡くなったのは16名。『人口100万人あたりの週間死亡者数』に換算すると、0.13 人になります。

 結核の数値(= 0.34人)の3分の1ですから、死者数で大騒ぎする必要はないと言えるでしょう。

 ただし、これは「国民が封じ込め策に協力しての数値」であり、スペインの様に “爆発” させてしまうと、肺炎の数値(= 14.4人)にまで容易に達してしまう恐れがあります。

 そのため、もう少しの辛抱は止むを得ないでしょう。

 

 『週間の死者数』という観点では新型コロナウイルスに過剰反応を示すことはナンセンスです。ただ、この数字は様々な医療関係者の過剰な負担の上に成り立っているものです。

 現状維持を続けることは非現実的ですし、収束に向けた協力を必要不可欠であることに変わりはないでしょう。また、効果的なアプローチが確認されたのであれば、朝令暮改になろうとも方法を変更する必要があると言えるのではないでしょうか。