民進党・蓮舫の二重国籍:問題点は「説明に根拠がなく、二転三転したこと」だ

 民進党・蓮舫代表が自身の戸籍謄本を公開し二重国籍問題の説明をする意向を示したことに対し、朝日新聞が社説で「民進党は勘違いをしている」と批判しています。

 一部の左派界隈から「差別だ」などと擁護する声が出ていますが、これはダブルスタンダードです。小野田紀美議員(自民党)が戸籍を公開した際に「戸籍謄本の公開は間違いであり、差別だ」と主張しなかった時点で説得力は皆無と言えるでしょう。

 

1:蓮舫氏が二重国籍だったことは確実

 国籍法の関係で、蓮舫氏が生誕時は台湾籍だったことは確実です。その後、日本国籍を取得した訳ですが、日本では二重国籍は認められていません。(例外を除く)

 つまり、「どのタイミングで二重国籍状態を解消したのか」が焦点となる訳です。

 「二重国籍ではないか」と疑惑が持ち上がりましたが、蓮舫氏の説明は根拠がなかった上に矛盾点がすぐに露呈しました。その結果、説明が二転三転することとなったのです。

  • 「1985年に台湾籍から帰化」と広報に記載
    → 帰化ではなく、国籍選択と訂正
  • 1993年に「在日の中国国籍」と明言していると指摘
  • 「2016年9月頃まで国籍選択が行われていない」という疑惑が浮上

 これでは「事実を意図的に隠蔽した」と印象を抱かれて当然でしょう。ネットで指摘され始めた段階で「国籍法に無知でした」と素直に認め、国籍選択の手続きなどを開始していれば、反自民党であるマスコミが “なかったこと” にしてくれていたはずだからです。

 

2:蓮舫氏は「日本国籍の選択時期と台湾籍の離脱完了時期」を示す必要がある

 蓮舫氏に求められているのは経緯に対する説明責任です。「日本国籍を選択したのはいつか」、「台湾籍の離脱が完了したのはいつか」の2点を説明する証拠を示すことができるかが鍵と言えるでしょう。

 戸籍謄本を公開して明らかになるのは「蓮舫氏が日本国籍の選択を届け出た日」だけです。ただし、本籍地を移転するなど転籍した “キレイな戸籍” を公開すれば、その情報すら隠し通せることが可能になるという問題があります。

 

 また、「台湾籍の離脱」が完了していることを証明するには戸籍謄本を公開するだけでは足りません。

 蓮舫氏サイドは情報を小出しにして、ボロを出し続けてきました。中途半端な説明しか出来ないのであれば、情報公開をする意味すらないことを自覚する必要があると言えるでしょう。

 

3:自民党小野田紀美議員が戸籍公開した際に黙っていた界隈に「差別を助長する」と主張する資格はない

 蓮舫氏が戸籍謄本を公開する意向を示したことに対し、一部の界隈は「差別を助長する」などとピント外れな主張を展開しています。

 彼らが致命的なのは自民党小野田紀美議員がアメリカ国籍を離脱したことを証明する目的で戸籍謄本を公開した際に「必要のないことだ」と声をあげていない点です。

 なぜ、自民党の一年生議員が二重国籍を解消したことを報告しようとする際は止めず、野党第1党の代表である蓮舫氏が公開の意図を示した際に「差別を助長する」などと平気でダブルスタンダードを適用するのでしょうか。

 「説明責任を果たしていない」と他人を糾弾する一方で、自分は説明責任を全く果たしていない。それを指摘された上で説明する動きを見せると支持者が「差別だ」と騒ぐ。

 ふざけているのは説明責任を果たしてこなかった蓮舫氏と、その取り巻きと言えるでしょう。

 

4:「蓮舫二重国籍を見逃せ」という主張は真面目に重国籍を解消した一般人をバカにする行為

 私人と公人は前提条件が大きく異なります。「二重国籍で何が悪い」という主張は単なる開き直りに過ぎません。

 日本では二重国籍は認められておらず、22歳までに国籍選択をする必要がります。つまり、「蓮舫氏の二重国籍は問題ない」と主張する人は “ルールを真面目に守って人生における重要な決断を下した人” の存在を完全に無視しているのです。

 ルールを破っていることを指摘されたことを認めず、取り繕いに失敗して窮地に追い込まれただけです。それを「差別の被害者」などと無関係な差別を持ち出し、誤魔化すことは悪影響しか残さないでしょう。

 差別で批判をするなら、「(安倍首相と)同じ空気も吸うのが嫌だ」と述べた蓮舫氏を批判しなければなりません。おそらく、できないでしょう。彼らこそ差別主義者であり、反撃されるリスクが極めて低い総理大臣に対して不満をぶつけているだけの迷惑極まりない存在でしかないからです。

 

 「根拠に基づく説明を行い、自らにかけられた疑惑を払拭するという説明責任を蓮舫氏は野党第1党の代表として果たすべきだ」と要求しなければなりません。

 これが本来の “権力の監視” だからです。戸籍を公開しただけでは不十分です。「根拠がなく、説明を二転三転させた理由」を説明できなければ意味がないことを論じなければならないと言えるのではないでしょうか。[]