立憲民主党は「人殺し大臣」とヤジを飛ばした川田龍平議員を2019年の参院選で公認するのだろうか

 IR 法案の採決が行われてた参院・内閣委員会で立憲民主党の川田龍平議員が石井国交相に対し、「人殺し大臣」などとヤジを飛ばしていたと FNN が伝えています。

画像:川田議員の「人殺し大臣」発言を伝えるFNN

 この行為自体が大問題ですし、批判を浴びて当然と言えるでしょう。しかし、川田議員の行為を批判するマスコミがほとんど見当たりませんし、立憲民主党も当該議員への処分を発表していません。

 与党議員への批判と比べてあまりに『非対称な対応』は大きな問題であると指摘しなければなりません。

 

 19日の参議院内閣委員会で、IR法案の採決が行われた際に、立憲民主党の川田龍平議員が、公明党の石井国交相に対して、「人殺し大臣」などと、やじを飛ばした。

 西日本豪雨への対応に専念するべきだと要求する中、法案審議を進めたことへの批判の意味とみられる。

 川田議員は、発言について反省していて、公明党の山口代表に謝罪したほか、立憲民主党から厳重注意を受けたという。

 批判を理由にすれば、「人殺し」と罵って良いのでしょうか。

 少なくとも、重要法案を審議する国会で使う言葉ではありません。しかも、『良識の府』を名乗る参議院で議員が行ったヤジですから、大きな問題と言わざるを得ません。

 

川田議員の行為に対する “批判の声” はリベラルが率先して出さなければならない

 この川田議員の問題発言に対し、リベラルは批判の声をあげているでしょうか。国会で「人殺し」などとヤジを飛ばすことは言語道断だからです。

 ところが、リベラルメディアは全くと言っていいほど批判をしていません。

 朝日新聞のウェブサイトで川田龍平議員の名前を検索しても、問題発言があったことのニュースすらありません。バズフィード・ジャパンは「謝罪をしたにもかかわらず、川田議員へのネットの批判は止みそうにない」と同情する記事を書いています。

 杉田水脈議員(自民)の寄稿を大々的に取り上げ、批判した時と比較するとあまりに非対称が大きすぎると言わざるを得ません。

 

立憲民主党が「川田議員に厳重注意をした」という発表はどこに?

 また、所属政党である立憲民主党は川田議員に厳重注意をしたとのことですが、厳重注意をしたなら、その旨を公表すべきです。

画像:立憲民主党の公式ツイッターアカウント

 立憲民主党の公式ツイッターで川田議員の名前を検索しても、そうした情報は見当たりません。政党として対応はマズいと言えるでしょう。

 「党所属の参議院議員川田龍平が内閣委員会で石井国土交通大臣に対して行ったヤジは行為・内容ともに容認されるものではありません。事態の重さを鑑み、厳重注意と致しました」という趣旨の発表があって良いはずだからです。

 こうした “真っ当な対応” を積み重ねていくことが有権者の支持を獲得する上で重要なのです。

 

2019年の参院選で立憲民主党は川田龍平議員を公認するのか?

 川田龍平議員は2013年の参議院選挙で比例区で当選しています。現在は立憲民主党に所属しており、選挙で使える “看板” を持っていますから、2019年の参院選にも出馬することでしょう。

 ここで注目なのは「所属政党である立憲民主党が公認するのか」という点です。

 看板を持つ現職議員は公認するでしょう。ただ、「人殺し」などとヤジをした議員が何の禊も行わず、公認することになれば、『真っ当な政治』とは対極に位置する人物にお墨付きを与えることになってしまいます。

 批判をしないマスコミも、公認に向けて必要な動きをしようとしない立憲民主党も、自らの信頼を失う行為をしていることを自覚する必要があると言えるのではないでしょうか。