鹿児島・三反園県知事がブラジル訪問中に添乗員を怒鳴りつけた件は明らかなパワハラ問題である

 南日本新聞によりますと、鹿児島県の三反園訓知事がブラジル訪問時の懇親会で進行内容に立腹し、公衆の面前で添乗員を怒鳴りつけたとのことです。

 三反園知事は「配慮が足りなかった」と釈明していますが、これは明らかなパワハラ問題です。『人権問題』に取り組むリベラル派は三反園知事の行為を厳しく批判する必要があると言えるでしょう。

 

 鹿児島県の三反園訓知事がブラジル訪問中の22日夜、現地県人会主催の夕食懇談会に参加した際、席を外しているうちに会が終わろうとしていたことに腹を立て、日本から同行していた添乗員女性を呼び捨てにして怒鳴っていたことが31日分かった。

 (中略)

 開始から1時間半ほどたった頃、電話のため中座していた知事が戻ると、柴立議長が締めくくりのあいさつをしていたため、添乗員に「なんで締めるの」と怒鳴った。複数の出席者は「座が静まり返った」と話した。

 旅行会社によると、添乗員は懇談会の進行役ではなかった。

 三反園知事を擁護できそうな理由が全くと言っていいほど見当たらないことが致命的です。

 しかも、進行役ではない添乗員に “八つ当たり” をしているのですから、論外と言わざるを得ません。また、公衆の面前で怒鳴りつけており、この点も問題にしなければなりません。

 

三反園知事の行為は『職場のパワーハラスメント』に該当する

 厚労省は『職場のパワーハラスメント』を以下のように定義しています。

 職場のパワーハラスメントとは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義をしました。

 懇親会はプライベートな場ではないため、「職場」と位置づけられるでしょう。私的な会合であるなら、旅行会社の添乗員が現場にいることは起こりえないからです。

 その懇親会で、県知事という圧倒的な優位性を持つ人物が公衆の面前で旅行会社の添乗員を怒鳴りつけたのです。『精神的な攻撃』と見なされなければならない行為であり、パワハラ問題として対処しなければならない案件と言わざるを得ません。

 

三反園知事に対する懲戒処分を要求することが人権派の役目

 三反園知事がブラジル訪問時に起こしたパワハラ問題は「手続きに基づく処分」を行うことが必要です。

 これは組織が機能する上でも欠かせないことです。なぜなら、県庁の上層部など明らかに権力を持つ人物がハラスメント問題を起こしても、謝罪を口にすれば、処分から逃れられるという前例ができることになるからです。

 少なくとも、三反園知事の『パワハラ行為』が認定され、鹿児島県の処分規定に基づく懲戒が下されるべきです。

 人権を重視するリベラル派はこうした要求を行うことが責務ですし、三反園知事の問題行為を極力報じないようなスタンスを採ることは論外です。反原発(≒ 反安倍政権)を掲げた知事だから、追求を自重するなど忖度する姿勢は厳しい批判を受けるべきものと言えるでしょう。

 

 ハラスメント問題などの労働問題を取り扱ってきた界隈こそ、鹿児島県の三反園知事がブラジルで起こしたパワハラ問題に対する処分を要求する必要があると言えるのではないでしょうか。