韓国が『PCR 検査』の積極的な利用で医療崩壊が起きる中、立憲民主党など野党4党が「新型コロナウイルスの検査促進法」を提案する

 NHK によりますと、新型コロナウイルスの検査促進を促すための法案を立憲民主党など野党4党が衆議院に提出したとのことです。

 『PCR 検査』を積極的に実施した韓国は陽性反応者が病床を占拠したため、医療崩壊による死者が発生する状況となっています。にも関わらず、野党は「韓国の失敗」を日本に持ち込もうとしているのですから、論外と言わざるを得ないでしょう。

 

 新型コロナウイルスの検査をめぐり、立憲民主党など野党4党は、体制を整備し、診察した医師の意見を尊重し迅速に検査を行うよう努めることを柱とした法案を共同で衆議院に提出しました。

 (中略)

 法案では、厚生労働大臣に検査の実施件数と結果の公表を義務づけ、国や都道府県などは検査体制の整備に必要な措置を講じるとしたうえで、民間企業や医療機関も支援するとしています。

 そのうえで診察した医師が必要と判断した場合は、意見を尊重し、迅速に検査を行うよう努めるとしています。

 

中央日報の論説委員が「今のコロナ対策ではダメだ」と嘆く韓国の現状

 まず、新型コロナウイルスの感染を確認する『PCR 検査』を積極的に行った韓国ですが、対策は機能したとは言えません。これは中央日報のナム・ジョンホ論説委員が次のように書いているからです。

 我々は中国の凄じい感染状況と混乱に恐れをなしたためか、最初から症状の軽重とは関係なく、とにかく感染者を捜し出して隔離した。全体的な病床規模や医療陣状況などを綿密に考慮することもせずにだ。その結果、格別な症状のない軽症者は病院の食事を食い減らして重症者用陰圧病室に横になっている場合が多い。当の重傷者には病床がなく自家隔離中に死んでいくということだ。

 ナム論説委員が執筆した『時視各角』ですが、「感染症対策」という点で全体を読む価値があります。

 感染症対策は「封鎖・隔離を徹底して患者発生数ゼロを目指す」か「感染病の流行を既成事実と受け入れて重症者の対処に注力する」かの2点が基本です。

 韓国は『前者』を選択したのですが、医療リソース(= 病床数や医療従事者数)を無視して感染者探しに没頭したことが完全に裏目に出ました。その結果が軽症者が入院し、重症者が入院できずに自宅隔離中に亡くなるという悲劇が起きているのです。

 心臓麻痺などの急患は医療サービスが提供されれば、多くのケースで救命されます。どの国も急患を想定した医療リソースを確保しているはずですから、それを軽症者が浪費している実態は改善しなければならないことだと言えるでしょう。

 

野党の提出した法案があれば、「ワイドショーで全数検査を訴える医師の要請」を理由にした『PCR 検査』が増加する恐れ

 『PCR 検査促進法』を提出した立憲民主党など野党4党に問いたいのは「検査後はどうするのか」という部分です。

 『PCR 検査』の精度は「高い」とは言えませんし、「感染していないのに陽性反応が出てしまう『偽陽性』」や「感染しているのに陰性反応が出る『偽陰性』」の問題があるのです。『偽陰性』の患者は『陰性』の認識で日常生活を送るのですから、感染拡大に寄与することは確実です。

 また、現時点で新型コロナウイルスに対する特異な治療法は存在しません。

 したがって、陽性反応者を数多く生み出しても世間一般には何のメリットもありません。「感染者の数が増えているではないか。対応はどうなっているのか」と当局や政権を批判するぐらいしか積極的な『PCR 検査』を実施する意味はないでしょう。

 しかし、忘れてはならないのは「『PCR 検査』は新型コロナウイルスにだけ使われる検査方法ではない」ということです。

 「(新型コロナ以外の)何らかの疾患に罹患しているか」を確認する際にも用いられるため、検査用のリソースを新型コロナに全て注ぎ込むことは避けなければならないと言えるでしょう。

 

野党の提案法案は“医療リソースを無駄に消耗させるクレーマー予備群” にクレームの根拠を与えるだけのもの

 新型コロナウイルスへの感染が疑われる発症が出ていない人に対して『PCR 検査』を実施すれば、クレーマーにクレームの根拠を与えることと同じ結果になるでしょう。

 彼らは『陽性』であれば、症状の重さに関係なく「入院させろ」を騒いで病床を埋めることでしょう。『陰性』なら、それが『偽陰性』である可能性を微塵も考慮せずに日常生活を送り、感染を広める存在となるはずです。

 「安心できない」と情緒的に訴えて現場の医療リソースを消耗するのですから、しわ寄せは世間一般に向かいます。

 病院・医療機器・医師・看護師・技師などの “医療リソース” はすべて有限です。これらを新型コロナウイルスにすべて割り振ってしまうと、交通事故による負傷者への措置もできなくなるでしょう。

 「『PCR 検査』に全力を傾けた結果」が野党などが親近感を抱く隣国の韓国で発生しているのですから、その現実を踏まえた上での対応策を講じなければなりません。それが国会議員の責務でしょう。

 日本の医療制度を崩壊させ、韓国の失敗を日本で発生させようとする野党には厳しいバッシングを浴びせなければならないと言えるのではないでしょうか。