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森友学園の問題で “政局ごっこ” をする暇があるなら、朝鮮半島有事に備えた政策論議を本格的にすべきだ

 『森友学園』の問題はマスコミ的に扱いやすい “政治ネタ” なのでしょう。メディアが返り血を浴びる可能性は低く、ワイドショーで取り上げられる程度の疑惑だからです。

 しかし、追求する側が確固たる根拠も提示できず、国会で連日に渡り印象論を述べるのは無駄なことです。

 そのような暇があるなら、朝鮮半島有事に備えた政策論議を優先的に行うべきでしょう。なぜなら、『ウォールストリートジャーナル』が「トランプ政権が北朝鮮への武力行使を検討している」と報じているからです。

 

 北朝鮮による核兵器の脅威に対応するため、トランプ米政権が武力行使や政権転覆などの選択肢を検討していることが分かった。政権内部の対北朝鮮戦略の見直し作業に詳しい関係者が明らかにした。東アジアの同盟諸国を緊張させかねない動きだ。

 (中略)

 事情に詳しい関係者によれば、米政府は最近の同盟諸国との協議の中で、対北朝鮮戦略に軍事的側面が含まれる可能性を強調している。2月に日本の安倍晋三首相とトランプ氏が2日間にわたって首脳会談をした際は、米側が北朝鮮に対して全ての選択肢が検討されていると複数回にわたり述べた。

 このとき日本側に伝えられた選択肢の中には、北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの発射実験をする構えを見せた場合などに、米国が軍事攻撃をすることも含まれているという。日本側はこのシナリオを危惧していたと、この関係者は話す。

 

 

 北朝鮮が “話し合い” に応じる国家ではないことはマレーシアでキム・ジョンナム(金正男)氏を暗殺したことからも明らかです。

 そのような国家が核兵器を保持している可能性が極めて高い上、暴発する危険性があるのです。戦争を引き起こす可能性を持った国が近隣に存在しているにもかかわらず。具体的な対策をどのように講じるのかという議論をサボタージュし続けることは問題と言えるでしょう。

 なぜなら、トランプ政権が軍事的行動を起こす可能性はオバマ政権とは比較にならないほど高いと考えられるからです。

 

 オバマ政権はシリアやウクライナで見られるように「中途半端な介入」を行った結果、事態は悪化し、混沌とした状況が続くこととなりました。

 外交はオバマ政権における失政の1つであり、トランプ政権は反面教師とすることでしょう。「アメリカは口先だけで行動を起こすことはできない」と見透かされたため、シリアやウクライナではロシアが支援した勢力が優勢となり、南シナ海では中国が平然と埋め立て工事を敢行することになったのです。

 もし、北朝鮮がアメリカを舐めたような態度を示したにもかかわらず、アメリカが具体的な報復行為を行わなければアメリカの国際的な地位は崩れ去ることになるでしょう。

 オバマ政権でアメリカの国家としてのプライドが大きく損なわれており、名誉挽回という点でも「強いアメリカ」を見せつける目的で軍事行動が採用される可能性は十分にあるのです。

 

 アメリカが必ずしも軍事行動を朝鮮半島で起こすということではありません。しかし、朝鮮半島で有事が起きる可能性は極めて高くなっていることを否定できる根拠がないことも事実なのです。

 日本がどれだけ “懸念” を伝達しても、有事が発生することは起こり得ることです。そのため、有事が発生した際に生じることに対する備えをしておくことは不可欠なのです。

  1. 在韓邦人の退避策
  2. 韓国/北朝鮮から攻撃を受けた際の報復策
  3. 日本国内で民団(韓国)と総連(北朝鮮)が衝突した場合の対応策
  4. 朝鮮半島からの難民対応

 少なくとも、上記4点については事前に大まかな方向性を決めておく必要があると言えるでしょう。

 「朝鮮半島で有事は起きることがない」と決めつけるのは明らかに “平和ボケ” であり、その甘い考えによるツケは後世に渡って重荷となることは戦後の歴史が証明済みだからです。

 

 在韓邦人の保護をするために自衛隊を派遣しようとしても、韓国が「NO」と述べています。日本人を見殺しにはできない以上、「アメリカ軍に救出を依頼する」か「韓国渡航の危険度を上げ、訪韓する日本人の数そのものを減少させる」かの2つを軸に水面下で準備が進んでいなければなりません。

 敵地攻撃能力を持たない自衛隊では韓国/北朝鮮から攻撃を受けたとしても、報復攻撃すらできないことが現状です。「やられっぱなしで良いのか」という議論は国会で行うべきでしょう。

 また、韓国系の民団支持者と北朝鮮系の総連支持者が日本国内で衝突する場合も有事の際には十分に考えられます。国内でそのような衝突が生じた際に政権が速やかに対処するためのプロセスを事前に用意しておく必要があります。

 難民についても同様です。在日のほとんどが第二次大戦後に難民として日本に密入国し、現在に至っています。“強制連行神話” を作り、被害者だと詐称している在日活動家がいる訳ですから、難民が押し寄せる前に受け入れ手順を厳格化しておかなければならないのです。

 

 朝鮮半島で有事が起きた際に対応が必要となる点はいずれもマスコミ、メディアが “付け焼刃” で扱える問題ではありません。

 どれも現実に起きる問題であり、深刻度・影響度ともに非常に大きなものだからです。下手にキレイゴトを述べ、表面上を取り繕おうとすれば、炎上を避けることはできないでしょう。

 『森友学園』の “疑惑” は深刻度は軽微なもので、仮に証拠があったとしても影響度は微々たるものです。“政治ごっこ” で目立ちたい政治屋や、政局を報じたいマスコミにとっては「最高のネタ」なのです。

 

 国会で重要なテーマを議論する政治家と重要度の高い政治案件を報道するメディアが求められていると言えるでしょう。週刊誌のゴシップネタを根拠に “クソリプ” のような言いがかりを「国会論戦」を報じているようでは質は劣化する一方であることを自覚すべきなのではないでしょうか。