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法律の遡り適用を求める梶田叡一氏は大阪府私学審議会のトップを務める資格はない

 『森友学園』が行った小学校の設置申請に問題あると指摘されている件で、大阪府私学審議会の梶田叡一会長が「罰則を設けて、森友に適用すべき」と主張していると日本テレビが伝えています。

 気持ちは分かりますが、主張内容は論外と言えるでしょう。なぜなら、梶田氏が求めていることは “法の不遡及” に反する内容だからです。

 

 小学校の認可申請を取り下げた森友学園をめぐっては、認可を判断する大阪府に虚偽の契約書を提出していた疑いが浮上している。今回の問題を受け、大阪府私学審議会の会長が11日にNNNの取材に応じ、虚偽の申請があった場合、一定期間の再申請を禁じる罰則を設けた上で、「森友学園にも適用すべき」とする考えを示した。

 (中略)

 大阪府は法律上、過去にさかのぼっての罰則の適用は難しいとの見方だが、今後、私学審議会の議論を踏まえ、罰則を検討するとしている。

 

 「疑ってかかる」という姿勢は “教育者” が理想と掲げる内容とは180度異なるものであり、教育の現場には『性善説』が根付いていると言えるでしょう。

 ただ、世の中には一定数のワルが存在することは否定できないことです。そのため、「正直者がバカを見る」という事態に陥ることを防ぐため、問題行動に対するペナルティーを設けていなかったことは私学審議会の落ち度と言えるはずです。

 

 もし、梶田氏が主張するように新たな罰則を設け、森友学園に適用しようとすれば、遡り適用となります。これは “法の不遡及” に反することとなり、法治国家では批判を受ける原因となるでしょう。

 大阪府が「過去に遡る形での罰則適用」に難色を示している姿勢が当然のことなのです。

 もし、“法の不遡及” が認められるなのであれば、日本で生活する人々全員が脱税で重加算税が科されることになるでしょう。2014年4月1日から消費税は 8% となりましたが、それ以前は 5% しか納税していないからです。

 「過去に遡り、消費税 8% 分を支払え」と言われないのは “法の不遡及” が機能しているからなのです。

 

 梶田氏の発言は単なるパフォーマンスと断定して問題ないでしょう。もし、罰則を設けて適用する気があるのであれば、『大阪産業大学』に対して行っているはずだからです。

 同じ学校グループである『大阪桐蔭高校』の特進クラスの生徒を中心に『大阪産業大学』を受験させて偏差値を高めていた件に加え、『大阪桐蔭高校』では巨額の裏金問題が発覚したのです。

 ですが、カットされた補助金は2割程度。『森友学園』のトップが教育者として不適格なら、『大阪産業大学』や『大阪桐蔭高校』のトップも同様に不適格として教育の現場から(少なくとも一時的に)追放することが不可欠であるはずです。

 大阪府代表としての資格を剥奪することすらなく、そのように規則変更もした形跡は見当たらないのですから、組織として機能しているのかが疑わしいと言えるでしょう。

 

 『森友学園』の教育方針に問題があるなら、共産党系の保育園についても同様に問題として取り上げ、場合によっては規則に則る形で処分を科す必要があるはずです。

 申請方法に問題点があらうなら、現行ルールに基づき処分を下さなければなりません。処分が甘いのであれば、規則を改正することが求められていることを大阪府私学審議会は再認識した上で仕事に臨む必要があるのではないでしょうか。