規則を無視して議場に乳児を連れ込んだ熊本市議は活動家であり、配慮する必要はない

 熊本市議が活動家まがいの売名行為を行っています。

画像:乳児を確信犯的に議場に連れ込む緒方・熊本市議

 TBS によりますと、任期中に出産した緒方夕佳議員が許可を取らず、自身の赤ちゃんを議場に連れ込もうとして開会が遅れたとのことです。これは規則を無視した行為であり、議員の振る舞いとしては明らかに不適切と言えるでしょう。

 

 熊本市議会では前例のない、任期中の出産をした当選1回の緒方夕佳議員(42)。子育て中の女性も議員として活動できる環境を目指そうと、22日はなんと生後7か月の長男を連れて議場入り。議長などへ事前に知らせず強行したことで、ほかの議員もあっけにとられます。

 議長や議会事務局に囲まれ、赤ちゃんを退場させるよう促されますが、緒方議員は応じず、午前10時の開会は遅れます。結局、40分後に始まった本会議に赤ちゃんの姿はありませんでした。緒方議員は、「事前の申請なく議場に入ることは認められない」と議長らの説得を受けたということです。

 

 「議会内には議員しか参加できない」との規則があるにもかかわらず、それを無視して強行手段に出たのです。緒方夕佳市議の振る舞いを認める根拠はありません。

 事前に『申し入れ』を行い、手続きを経ていれば問題はありません。メディアを引き連れ、パフォーマンスを行った議員を称賛するマスコミがあるのですから、自らの “正義” のためにルールを破る模倣犯が現れることを懸念しなければならないでしょう。

 

1:仕事場に赤ちゃんを連れて来た状態で 100% のパフォーマンスを出せるのか

 この問題は「仕事で 100% のパフォーマンスを発揮できるのか」という点に集約されるでしょう。その対象は本人だけでなく、周囲を含めてのことです。

 今回、緒方市議は「議場に許可を得ず、自らの赤ちゃんを連れ込む」という行動に出ました。果たして、その状態で自らや周囲が 100% のパフォーマンスを発揮できるでしょうか。

 乳幼児は泣くことが当たり前であり、その場合は議事の進行が妨害されることになります。はっきり言って、仕事にならないでしょう。

 仕事場に乳幼児を連れて来た状態で、そこで働く人々の作業効率やパフォーマンスが落ちないのであれば、保育園は不要です。なぜなら、高い保育費を払って、乳幼児を預ける必要性がないからです。

 しかし、現実には多くの人々が保育園に子供を預けることを希望し、都市部で待機児童問題が起きています。これは「乳幼児を含む子供は仕事をする上で足手まとい」ということ誰もが自覚しているからでしょう。

 

2:緒方夕佳市議のやったことは「育児を理由に職務はサボるが、歳費は満額いただく」というもの

 職場に子供を連れてくる行為が白い目で見られる理由は「サボったり、手を抜く根拠を周囲にアピールするから」です。しかも、周囲にも迷惑をかける可能性が高いことを考慮すると、乳幼児の連れ込みには原則禁止が当然と言えるでしょう。

 子供の世話をしている間は基本的に業務の遂行はストップします。

 つまり、サボっていることと同じなのです。ですが、給与はカットされないでしょう。やっていることは保育士と変わりませんが、給与面での待遇は大きくことなります。

 職場の労働力にタダ乗りし、所得を手にしている訳ですから、働く子育て世帯への風当たりは強くなります。市議がやるべき行為ではないことは明らかなのです。

 

3:金子恵美・前議員をバッシングし、緒方夕佳市議を称賛するマスコミの矛盾

 マスコミが奇妙なのは自民党の女性議員なら、バッシングする行為を非自民であれば見逃すという点です。

 金子恵美・前議員は政務官という立場で公用車を利用できました。その金子前議員は「自宅から職場に隣接する保育所に出勤途中に子供を預ける際に公用車を使った」とのことで批判を浴びたのです。

 これが NG だった訳ですから、許可すら得ていない緒方市議の振る舞いは議員辞職に相当するものと厳しく非難しなければなりません。しかし、そうした論調ではなく、擁護のスタンスを採っているのです。

 『申し入れ』すら行わず、一方的に自らの要求を押し付ける市議を批判することが “まっとうな姿勢” と言えるはずです。

 

 待機児童問題は国政というより、地方の問題です。熊本市という地方の中心都市で市議を勤めているのであれば、パフォーマンスに力を入れるのではなく、保育園を整理に力を入れて結果を出すことが市議に求められていることと言えるのではないでしょうか。