「市民に政治を取り戻す」と訴える民進党と共産党、地震被災者より自らのイデオロギーを優先する

 民主党から民進党と名前を変え、共産党とも協調体制を構築しようとしている野党が、熊本県で発生した地震に対するネット上の投稿でボロを出す事態となっています。

 地震で被災を受けた方々の中には民進党や共産党の支持者もいたはずですが、そのような人々を心配するよりも先に自らのイデオロギーを優先させる姿勢は与党候補として見ることは難しいと言わざるを得ません。

 

 民進党は公式ツイッターで一般ユーザーに対し、次のようなやりとりを行っています。

画像:民進党公式ツイッターによる投稿1

 東日本大震災の時、自民党は野党だったのですが独自支援も行いました。現・野党の民進党にも同様の対応希望が寄せられたのですが、あろうことか「それじゃあダメ」と切り捨てているのです。

 災害対応は政府与党が行うもので、野党は対策本部を立ち上げるだけで何もしなくて良いとでも考えているのでしょうか。

 

 また、「何がダメなのか」と追加で質問を行う一般ユーザーに対し、手柄を自慢することは謹めという横柄な態度を見せています。ツイッター社の認証マークが付いているアカウントの発言ですので、民進党の公式見解と断言することに問題はないでしょう。

画像:民進党公式ツイッターによる投稿2

 独自で支援を行ったのであれば、それを公表すれば済むだけのことです。民進党の主張で得をするのは独自支援をサボタージュする野党だけです。

 民進党は与党だった民主党時代に東日本大震災での対応に失敗したと自覚しているのでしょう。そして、今回の熊本での地震についても積極的な独自支援を行う意向は希薄であると自供していることと同じです。

 特に、自民党の二階総務会長は民進党に苦言を呈するべきでしょう。

 “古いタイプの自民党議員” というイメージが先行する二階議員ですが、トラック・運輸業界に顔が効き、震災時に輸送トラックを用立てた実績を持つ政治家です。口先だけで何もアクションを起こない政党や議員に対して厳しい指摘をすることは二階議員のようなベテラン政治家に求められていることと言えるでしょう。

 

 ですが、民進党の姿勢は理解できなくもありません。

 なぜなら、衆議院北海道5区で補選が行われる予定なのですから、そちらに人員を割きたいと考えることは政党として間違っていると言われることはないでしょう。ただし、そちらに注力する姿勢が見透かされるほど民進党への評価は日本全体でマイナスとなることを自覚しておく必要があります。

 その上、「自民党の有力議員が原発対応でデマを流した」など自らのイデオロギーを丸出しにした投稿を(ツイッター社の認証マーク付き)民進党の公式アカウントで行っています。

画像:民進党公式ツイッターによる投稿3

 この主張は “放射脳” と揶揄される反原発派界隈では有名なもので、世間一般では受け入れられていません。日本共産党の池内さおり議員も自身のツイッターに同様の投稿を行っており、批判を呼んでいます。

画像:池内さおり議員によるツイート

 

 正気の沙汰ではないのは池内議員を始めとする反原発派です。避難した被災者がライトアップされている様子がニュース映像で流されていましたが、その電気はどうやって発電していると考えているのでしょうか。

 夜間や雨天の際に彼らが導入を強く求めた太陽光発電はまったく役に立ちません。救助活動などでも電気は必要不可欠なのですが、代替電源も示せないようでは無責任な主張ですし、迷惑以外の何物でもありません。

 「独自チャンネルを使った支援活動を野党も行っており、それを宣伝すべきでない」と言うなら、まずは各々の野党が設立する “対策本部” とやらを解散させてから主張すべきでしょう。

 役立つ支援策は何も行わず、政党幹部が被災地を訪れましたと宣伝するだけの “対策本部” こそ、民進党の公式ツイッターが批判すべき対象です。『市民』のために活動する民進党や共産党のようですが、市民のなかに日本国内で生活する有権者は入っていない対応をする政党に貴重な1票を投じたいとは思いません。