毎日新聞、大坂なおみの全米オープン優勝で「テニス」よりも「ハーフ」に焦点を当てることで『差別問題』を煽る

 テニスの全米オープンを制した大坂なおみ選手が帰国会見を行った際にハフィントンポストの記者が “場違いな質問” をしたことで大きな批判が寄せられましたが、同じことを毎日新聞がしています。

 「ハーフへの偏見が酷い日本人」とのレッテル貼りを行い、自分たちは加害者を批判することで “正義の味方” を気取っているのです。自分たちが作ったステレオタイプに基づく批判をするために他者を陥れているのですから、極めて悪質と言わざるを得ません。

 

 テニスの大坂なおみ選手(20)が全米オープンで優勝したことをきっかけに、「日本人」という概念やアイデンティティーをめぐる議論が活発化している。

 そんな中、注目されているのが、大坂さんと同じ、日本人と外国人の両方を親に持つ「ハーフ」と呼ばれる人たちの存在だ。肌の色や容姿、名前や母語の違いを理由に学校でいじめられたり、「ガイジン」と呼ばれたり、一方で「英語が話せる」「国際的」などのステレオタイプを押しつけられたり。

 こんな差別や偏見は一人のトップアスリートの活躍をきっかけに溶けてくれるだろうか。【小国綾子/統合デジタル取材センター】

 

「見た目や容姿によるいじめ」は小学生(の低学年)がすること

 見た目や容姿をバカにする行為は起きることです。背が高い・低い、太っている・痩せているなどの理由で “からかい” が生じることが理由です。

 小学生の低学年までは「思ったことを口にする」ことが普通なのですから、ある程度は余裕を持たなければなりません。

 なぜなら、「他人を思いやる心」や「良心の呵責」を小学生(の低学年)にまで求めることは現実的ではないからです。とは言え、罰を与えるべきではないだけで、暴言や誹謗中傷に該当する言葉を発することは慎むよう教えることは必須です。

 これをやらないと中学生・高校生になっても、問題発言をし続けることが当たり前になってしまうからです。マスコミですら、デリカシーのない質問を平気でスポーツ選手などにしている訳ですから、自分たちの行為を棚にあげた批判は論外と言えるでしょう。

 

ハーフモデルが “引っ張りだこ” で、ハーフに化けて MC まで得られる日本で「ハーフへの偏見」は無理がある

 毎日新聞の小国綾子記者が言う「ハーフへの偏見」とは何を意味しているのでしょう。

 芸能界では昔から『ハーフの芸能人』が活躍していますし、ハーフモデルは “引っ張りだこ” の状態です。人気のあるハーフモデルを真似た “養殖者” もいれば、ハーフに化けたショーン・K氏のケースも存在します。

 「偏見」があるなら、スポットライトが当たることすらないはずです。“現実にあるハーフへの偏見” は「ハーフだから、美男・美女」というものでしょう。

 ハーフがモデルとして活躍していることは事実ですし、身体的に優れたアスリートがいることも事実です。ただ、これが『ステレオタイプ』となり、普通の容姿や身体能力を持つ多くのハーフが「偏見」に苦しむという実態に目を向けることがメディアの仕事なのではないでしょうか。

 

大坂なおみ選手の全米オープン制覇で取り上げるべきは「アメリカでジュニア時代のテニス教育を受ける意味」だ

 大坂なおみ選手への質問なら、『テニス』だけでも十分すぎるほどに存在します。日本のマスコミが大好きな自虐系記事を書きたいのであれば、「日本でジュニア世代に行われているテニス教育は世界のトップレベルで通用するために必要なカリキュラムになっているか」と問いかければ良いのです。

 松岡修造さんや伊達公子さんの後に世界トップレベルまで到達したのが錦織圭選手であり、大坂なおみ選手です。ただ、この2人は日本生まれですが、アメリカでテニスの英才教育を受けています。

 「テニス後進国」なら、それでも良いでしょう。ただ、テニスを人気スポーツとしての地位を確立させたいなら、錦織圭選手や大坂なおみ選手に続く世界トップレベルの選手は「日本国内でジュニア時代の教育を受けた」という実績が不可欠です。

 テニスに注目が集まることでメディアも「人気コンテンツ」という恩恵を受けられるのですが、社会部に所属する記者らが “差別のネタ” として消耗することが大きな問題と言えるでしょう。

 

 騒ぐことしか能がない、上っ面だけの知識で批判を展開する社会部のお荷物記者を一掃しないかぎり、メディアの信頼は落ち続けると言えるのではないでしょうか。