韓国代表ソン・フンミンがトッテナムのCL敗退の戦犯?
サッカーの欧州 No.1 を決める大会 UEFA チャンピオンズリーグでトッテナム(イングランド)が敗退した戦犯として韓国代表FWソン・フンミン選手が名指しされています。
理由は先制点を奪う “絶好機” を逃したからとのこと。チームが置かれていた状況を踏まえ、この批判がまっとうなものであるかを見ることにしましょう。
チャンピオンズリーグは4チームごとに8グループに別れ、それぞれのチームがホーム&アウェイ方式で対戦。6試合のグループステージを戦い、各組上位2チームが決勝ラウンドに進出する形式となっています。
第5節が始まる前でのトッテナムが所属するグループEの順位表は以下のとおり。
チーム名 | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 勝点 | 得失 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | モナコ | 4 | 2 | 2 | 0 | 8 | +4 |
2 | レバークーゼン | 4 | 1 | 3 | 0 | 6 | +1 |
3 | トッテナム | 4 | 1 | 1 | 2 | 4 | -1 |
4 | CSKAモスクワ | 4 | 0 | 2 | 2 | 2 | -4 |
グループ首位のモナコとは勝点差4のグループ3位で、モナコとのアウェイ戦を迎えるというチームにとっての大一番。最終節ではグループ最下位に沈む CSKA モスクワをホームに迎え、勝点3の獲得が確実視されるだけに、モナコから勝点3を奪いたい試合であると言えるでしょう。
ソン・フンミン選手が酷評されたのは前半6分のこのプレーです。
スルーパスに反応して抜け出し、“GKと完全な1対1の状況” を作ったまでは完璧です。モナコのサポーターは失点を覚悟したことでしょう。
ただ、FW圧倒的に優位な状況下でGKをかわすフェイントが中途半端で、シュートに持ち込むことすらできず。トッテナムは絶好のチャンスを逃す結果となってしまいました。このプレーは「戦犯」と名指しされて当然というべき内容です。
試合はホームのモナコが 2-1 で勝利。その結果、グループEの順位表は次のようになりました。
チーム名 | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 勝点 | 得失 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | モナコ | 5 | 3 | 2 | 0 | 11 | +5 |
2 | レバークーゼン | 5 | 1 | 4 | 0 | 7 | +1 |
3 | トッテナム | 5 | 1 | 1 | 3 | 4 | -2 |
4 | CSKAモスクワ | 5 | 0 | 3 | 2 | 3 | -4 |
残り1節を残して、トッテナムは3位のまま。最終節でトッテナムが勝利し、2位レバークーゼンが敗れれば勝点7で両チームが並びます。
しかし、直接対決の結果ではレバークーゼンがトッテナムが上回っているため、トッテナムのチャンピオンズリーグ敗退が決定しました。
もし、ソン・フンミン選手が前半6分の絶好機を活かし切ることができていれば、トッテナムが先制して試合を進めることができていたでしょう。「勝点8で首位のモナコを勝点7のレバークーゼンとトッテナムが追う」という混戦で最終節を迎えていたかもしれません。
それだけにメディアが “戦犯” として糾弾する姿勢はまっとうなものと言えるでしょう。ソン選手だけの責任ではありませんが、攻撃面では大きな責任があることは確定的です。
9月にプレミアリーグ月間最優秀選手に選出されましたが、10月以降の試合ではノーゴールと精彩を欠いています。早すぎる “息切れ” に対する批判も含まれているのだと思われます。
年末年始のプレミアリーグは過密日程ですので、出場機会は与えられるはずです。巻き返しができるのかにも、注目と言えるでしょう。