立憲民主・福山哲郎幹事長よ、ご都合主義でないなら「獣医師会のために働いたことはない」という証明は自ら行え

 加戸守行・前愛媛県知事に「政治献金で義理堅く働いた政治家の先生方により、ブレーキがかかった」と批判された立憲民主党の福山哲郎幹事長が法的措置を検討していると言及したと産経新聞が報じています。

 福山議員の主張はダブルスタンダードであり、ご都合主義と言えるでしょう。なぜなら、立憲民主党は「言われた方が(指摘内容は間違いだという)証拠を出せ」と要求しているからです。

 

 農林水産省、文部科学省、内閣府に問い合わせをしたこともございませんし、さらに申し上げれば、国会の委員会で質問をしたこともございません。ですから、何をもって『ブレーキがかかった』と言われているのか、加戸氏には根拠を示していただきたい

 (中略)

 弁護士とは今、話し合っていますが、それは『検討中』ということで、あまりはっきりしたこと、今は申し上げません

 「根拠を示して欲しい」との主張は “真っ当なもの” です。しかし、立憲民主党など野党は森友・加計問題で根拠を示せず、批判を展開してきたのです。

 これはダブルスタンダードですし、ご都合主義として厳しい批判にさらされるべきものです。野党第1党の幹事長はそのことを理解するだけの頭脳すら持ち合わせていないのでしょうか。

 

枝野議員の「言われた方が証拠を出せ」とのツイートに賛同した福山議員

 立憲民主党の枝野幸男代表は作者不明の文書で安倍首相を次のようなツイートで批判しています。

画像:枝野幸男議員のツイートに賛同する福山議員

 ツイートの内容は「内容を否定するなら、疑われた側が反証しろ」というものです。福山議員は自らの公式ツイッターアカウントでリツイートしているのですから、この主張を支持していると言えるでしょう。

 ところが、加戸・前愛媛県知事に「獣医学部新設にブレーキをかけた政治家」と批判されると、「根拠を示せ、法的措置を検討する」と恫喝に出たのです。

 これは明らかなダブルスタンダードです。少なくとも、態度を一貫させる必要があると言えるはずです。

 

歪められた行政を維持するための “旗振り役” は問題ではないのか?

 獣医学部は文科省が50年以上も新設を認めなかったという問題があります。しかも、申請すら認めないという “問題ある行政運用” を行って来た訳ですから、問題は大きいと言えるでしょう。

 なぜ、歪められた行政が維持されてきたかと言いますと、獣医学部を持つ大学や獣医師会は既得権益を手放したくなかったからです。

 文科省は「既存の獣医学部で足りている」と主張していましたが、すべての獣医学部で定員を大幅に超過していました。学生数は多いほど、学校は収益が出ます。ライバル校が出現することを嫌うことは当然と言えるでしょう。

 また、獣医師会も新興勢力にシェアを奪われると、影響力は相対的に低下します。そのため、獣医学部新設に強く反発することでしょう。

 福山議員は既得権益者に “忖度” していないというなら、その証明を自ら行わなければなりません。「反証しなければ、指摘が事実と判断せざるを得ない」と主張する枝野幸男議員に賛同している訳ですから、ご都合主義は許されることではないのです。

 

民間人の「いいね!」に証人喚問を要求し、主張にスラップ訴訟を仕掛ける様は異様

 「友人だから便宜を図ったに違いない」と憶測で批判し、首相夫人が SNS アカウントで「いいね」をしただけで証人喚問を要求する。『言論の自由』はどこに行ったのでしょうか。

 しかも、自分たちに対する批判は法的措置(=スラップ訴訟)で恫喝を匂わす有様です。

 自分たちは陳情の証拠を示すことなく相手を追求する一方で、相手からの批判には証拠が出せなければ法的措置を採ると主張しているのです。ダブルスタンダードになっていることを自覚していないのであれば、あまりに致命的です。

 まずは福山議員が「疑惑をかけられた方が反証を示すのかどうか」についての立場を鮮明にすべきでしょう。現状のスタンスは明らかなダブルスタンダードだからです。

 このようなご都合主義を解消しない限り、加戸・前愛媛県知事に対して法的措置を匂わせるなど論外と言えるのではないでしょうか。