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無責任体制であるのは電気代上昇の現実から目を背ける反原発派だ

 高速増殖炉「もんじゅ」にトラブルが相次いだことにより、政府は高速炉の開発プロジェクトを見直す方針を示し、「もんじゅ」は廃炉になる見通しが高くなっています。

 この件に対し、反原発派の論陣を張る朝日新聞は9月22日付の社説で無責任体制と批判していますが、これは論点そらしと言えるでしょう。なぜなら、反原発派の主張の方がより無責任体質が染み付いたものだからです。

 

 早期の実用化を求める声がないに等しいなか、多額の国費を使うことは許されない。地元自治体への説明など山積する課題と向き合い、廃炉への歩みを着実に進めてほしい。

 もんじゅに投じた事業費は1兆円に達するが、ほとんど成果をあげられなかった。一方で廃炉の決断も遅れた。ずるずると事業が続く無責任体制と決別しなければならない。

 (中略)

 年間約200億円もの維持費を使って「延命」されてきたのは、事業へのチェック機能が働かなかったからだ。原子力委員会や関係省庁、原子力分野の研究者が一体となり、予算を審議する国会も手をつけようとしなかった。

 

 反原発派の朝日新聞は原子力発電の運転再開に対し、“地元の合意” を強く求めています。その上で、地元の定義を拡大し、立地自治体以外からの反対で運転再開を滞らせようとしています。

 ですが、「もんじゅ」の廃炉については、地元自治体は強く反対しています。地元自治体へ説明する責任があるのは廃炉を強く求める朝日新聞がすべきことであり、高速炉開発を進めてきた政府のすることではありません。

 厄介事をすべて他人に押し付ける方がよほど無責任と言えるでしょう。

 

 また、事業費1兆円を批判していますが、電気料金という視点は微々たるものです。原子力発電所が運転を停止したことによる追加の火力燃料費は年間約3兆円。朝日新聞が批判する1兆円は原子力発電所を4ヶ月運転するだけで元が取れてしまうのです。

 この不都合な現実に対し、反原発派はどう反論するのでしょうか。実際には火力発電に加え、再生可能エネルギーの割賦金(PDF)も上乗せられています。

画像:再生可能エネルギー割賦金の推移予測

 「もんじゅ」の維持費200億円を問題視するのであれば、年間の割賦金が1兆円を越え、これからも増大が続く見通しが示されている再生可能エネルギーは論外と言えるでしょう。ベースロード電源になり得ず、発電量をコントロールすることもできない割高な電源に税金をつぎ込んでいるからです。

 

 再生可能エネルギーは原子力発電より優れていると主張するのであれば、FITのような制度は明らかに不必要でしょう。現実には補助金がなければ持続不可能な電源に過ぎないのです。その実態を隠し、過剰に称賛するのは詐欺の片棒を担いでいることと同じなのではないでしょうか。

 コスト面で「もんじゅ」を問題視するのであれば、再生可能エネルギーによる多額の割賦金負担を国民に強いている現実も問題にしなければなりません。

 現在負担している額の倍ちかくを今後負担しなければならないのです。このような不都合な事実を隠そうとする反原発派の方が明らかに無責任体質と言えるでしょう。